北朝鮮の朝鮮中央通信は20日、憲法上の国家元首である金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長と朴奉珠(パク・ポンジュ)内閣総理が同日、チュニジアの独立記念日に際しセブシ大統領とシド首相にそれぞれ「祝電を送った」と報じた。18日に発生したテロ事件には言及していない。

チュニジアの独立記念日を巡っては、在日大使館が恒例の式典を中止するなど自粛ムードが漂っており、「祝電報道」の間の悪さは否めない。

しかし北朝鮮としても、「祝電」を送らないわけにはいかない次のような事情がある。

北朝鮮メディアは世界の出来事を細かく報じない一方、友好国の独立・革命記念日にはかならず同様の報道を行い、国民と諸外国に向けて「連帯」を誇示してきた。とくにアフリカや中東のイスラム諸国は北朝鮮にとって、きわめて大事な存在と言える。

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今月4日には、金正恩氏がシリアの革命記念日に際し、同国のアル=アサド大統領に祝電を送った。また、同大統領も北朝鮮の代表団と会談、「テロとの戦いにおけるシリアへの支援」に対して、北朝鮮指導部と北朝鮮の国民に感謝の意を表したという。

シリアは北朝鮮にとって、武器輸出の「大口客」のひとつ。シリア政府は欧米に支援された反政府勢力や武装勢力「イスラム国」(IS)と三つどもえの戦いを続けており、北朝鮮との友好関係を重視している。

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