韓国軍合同参謀本部が13日に明らかにしたところによると、北朝鮮は12日の午後6時から7時にかけて咸鏡南道(ハムギョンナムド)宣徳(ソンドク)一帯から日本海側に向け、7発のミサイルを発射した。韓国の聯合ニュースが報じた。
現在実施されている米韓合同軍事演習に反発した、武力示威と思われる。
ミサイルの発射には金正恩氏も立ち会ったとされているが、朝鮮中央通信など北朝鮮の公式メディアは、今のところそうした事実を伝えていない。
北朝鮮はまた、地対空ミサイルの発射に先立ち、航行禁止区域の宣言を行っていなかったとされる。
今回、発射されたと見られるのはいずれも地対空ミサイルの「SA-2」(最大射程47キロ)、「SA-3」(同13〜35キロ)、「SA-5」(同260キロ)の3種類。韓国軍当局者は「SA-5の試験発射は今回が初めて」と説明しているという。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面旧ソ連が、高高度を飛行する米軍の戦略爆撃機を撃墜する目的で開発されたSA-5は、射程が長くレーダーの索敵範囲も広いため、操作を誤ると、試射エリアを超えてまるで無関係な航空機に向かって飛んで行きかねない。
実際、2001年10月にはウクライナ軍が演習で同ミサイルを誤射。イスラエル・テルアビブからロシア・ノボシビルスクに向けて黒海上空を飛行中だったシベリア航空の旅客機を撃墜し、乗員・乗客78人が全員死亡する大事故を起こしている。