北朝鮮ではスマホを買う時になぜか電気メーターも抱き合わせで買わされる。そのメーターの高さに人々は不満たらたらだと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。
ある平壌の住民は「逓信所では400ドル(約4万8000円)のアリランスマホを買う際に30ドル(約3600円)のメーターも売りつけられて合計430ドルになる、北朝鮮の人々にとって30ドルの差は大きい」と語った。ちなみに、平壌の市場ではコメ1キロが5000ウォン(0.6ドル)で売られているので、30ドルだとコメ50キロ分に相当する。
当局「先払い式電気メーターで省エネを」庶民「節約するほど電気はない」
この電気メーターについての詳しい情報はないが、どうやら先払い式のもののようだ。つまり料金をチャージしてその額だけ電気が使えて、チャージした金額が0になれば電気は使えなくなる。日本では馴染みのない制度だが、イギリスなどではガスや電気の支払いに使われている。
2009年まで平壌にいた脱北者によると、このメーターは省エネのために2007年に北朝鮮当局が大量に作らせたものだ。保安員や電気監督員がメーターを見て回る必要がなくなるが、人々にとって何のメリットもないのであまり売れなかった。そこでスマホと抱き合わせにして販売しているようだ。
庶民「ソーラーバッテリーがあるから国からの電気なんか要らん!」
30ドルもの負担を押し付けられた消費者たちは不満たらたらだ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面「もう5日間も停電続きなのに電気メーターを取り付けてどうしろというのか。平壌の多くの家庭ではソーラーバッテリーでテレビを見たり照明を灯したりしている。このまま行けば今後はソーラー冷蔵庫が出るかもしれないけど、もしそうなったら国から供給される電気なんぞは要らない」(内部情報筋)