ザ・インタビューの海賊版。
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北朝鮮当局は「外国映画を見てはならない。アメリカ映画を見たら厳罰に処する」と住民達に警告しているが、それが逆に人々の好奇心を呼び起こすという皮肉な結果を生んでいる。

「パール・ハーバー」や「ティアーズ・オブ・ザ・サン」が人気

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋が米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に次のように語っている。

「昨年末に次いで、また最近『米国映画を見るな』という指示文が中央から各工場、企業所、人民班に下された」

「米国映画を流布した者、見た者を厳罰に処するというが『米国との関係がさらに悪くなったのか』と疑う人が多い」

当局がわざわざ指示文を出すワケを慈江道(チャガンド)の別の内部情報筋は次のように語った。

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「最近は韓国映画より米国映画の方が人気があるからだろう」

北朝鮮で密かに人気があるのは戦争映画やアクション映画で「パール・ハーバー」や「ティアーズ・オブ・ザ・サン」は見たことがない人がいないほど有名だ。ベトナム戦争をテーマにした映画も人気だ。

「米国映画を見るな」と今さら指示をする当局に対して、北朝鮮の庶民たちは鼻で笑い飛ばしているとのことだ。

当局「米映画見るな」庶民「じゃ、韓流映画見てもいいの?」

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咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋によると、住民達は次のように語っているという。

「労働党(朝鮮労働党)が、いつ『どれでも好きな映画を見てもいい』と言ったことがあるんだい?アメリカ映画を見るなということは、その他の韓国映画や海外の映画でも見てろということなのか。ふざけた指示だ」

慈江道の内部情報筋によると、以前は見ていけない韓国映画のタイトルが指定されていたが、アメリカ映画は全て「観覧禁止」だという。

当局「米帝は卑怯者」米映画見た庶民「いや、勇敢だ」

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金正恩氏の暗殺をテーマにした「ザ・インタビュー」を見るなという指示なら、住民達もその理由についてある程度は納得するだろう。しかし全てのハリウッド映画を観覧禁止にする理由はなんだろうか。

「当局は、プロパガンダとしてアメリカの連中は卑怯者で、政治家はみんなヤクザだと教えている。実際に見たら、いつもの北朝鮮のプロパガンダや教育で教えている反米内容と違う現実がバレるのを恐れているからだ」

「『米帝と戦争をする!』と叫んでいるので、アメリカ映画のなかで描かれているような正義感が強くて勇敢でカッコいい米国軍人が住民の目に触れるのは都合が悪いようだ」

韓流映画のみならずハリウッド映画も密かに見る北朝鮮住民達が、当局の指示に対して「今さら何をフザけたことを言っている」と思うのは当然だろう。