北朝鮮では2月16日の金正日氏の誕生日を前後して「特別警備期間」に入り「凶悪犯罪根絶のための百日戦闘」が大々的に行われているが、殺人などの犯罪が後を絶たないという。

警官の妻が麻薬取引していた製鋼所幹部を毒殺

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋は米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に次のように語った。

「保安員の妻が殺人事件を起こしたり、洞事務所のイルクン(役所の職員)が、地域住民の金をだまし取ったりする事件が起きた。特別警備期間に起きた事件で清津市民は、ショックを受けている」

2月9日には、清津市の青岩(チョンアム)区域洛陽洞(ラギャンドン)で、咸鏡北道金策(キムチェク)市の城津(ソンジン)製鋼所の幹部2人が「毒殺」される事件が発生。犯人は町内の保安員(警察官)の妻だった。

幹部2人は保安員の妻と麻薬の取引をしていたが、国家保衛部に摘発されてしまった。助けを求めて幹部2人は妻の家を訪ねてきたが、発覚を恐れた妻は亜ヒ酸を入れたスンデ(腸詰め)を食べさせて2人を毒殺した。

「コメ4トン分」「銑鉄10トン」詐欺事件相次ぐ

清津市水南(スナム)区域の楸坪洞(チュピョンドン)の事務長の女性は、洞事務所の経理員とグルになって「2年間の外貨稼ぎ」や「建設費」などと称し、地域住民から2000万ウォン(約28万円、コメ4トンに相当する額)を巻き上げてだまし取った。この女は、2月初めから始まった検察の取締りで摘発された。

さらに浦港(ポハン)区域の北郷洞(プッキャンドン)の11班人民班長が、地域住民から数十万ウォンを騙し取った事件が発生。金策製鉄所の販売課長が銑鉄10トンを横領した事件も検察の取締で発覚した。

2月11日には、金策製鉄所の労働党委員会指導員の37歳の男性が、羅南育児院の建設現場からの帰りに強盗に遭い、自転車と冬服を奪われた上に殺害される事件も発生した。

いずれの事件も「カネに絡んだ」事件だが、こうした事件が多発する理由として、やはり慢性的な経済難による生活苦が根っこにあるようだ。

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