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ちなみに、防衛省や経済産業省、警察庁などにも北朝鮮の担当部門はあるが、いずれも数十〜数百人の専属スタッフを置いている。それらに比べ外務省・北朝鮮班の“ひ弱さ”は異様とも言えるレベルだ。その理由については後で述べるとして、まずは北朝鮮班の構成を見ておこう。

北朝鮮班は、キャリア外交官である班長と次席、通訳、そして拉致問題を担当する警察庁からの出向者の計4人で構成されている。このうち、朝鮮語を習得しているのは通訳1人だけであり、キャリアと警察庁出向者は1~2年で異動してしまう。

存在の耐えられない軽さ

そして、彼らを手足として、対北朝鮮外交の指揮をとるのがアジア大洋州局長と北東アジア課長だ。外務省には「政策決定に参画できるのは課長以上」との不文律があり、政治判断を伴う北朝鮮との協議は、水面下交渉も含め、局長と課長が直接担当しているという。

ハッキリ言って、こんな小所帯では北朝鮮関連のニュースに目を通すのもムリだ。