批判報道、アジアの英字媒体にも広がる

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作家の曽野綾子さんが産経新聞に連載中のコラムにアパルトヘイト(人種隔離)を擁護するかのような内容が含まれているとして、アフリカの地域自立を支援しているNPO法人「アフリカ日本協議会」(東京都台東区)は14日までに、産経新聞と曽野氏あてに抗議文を送ったことを明らかにした。抗議文では、コラムの撤回と南アフリカの人々への謝罪を求めている。

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問題のコラムは11日付掲載のもので、介護の人手不足を解消するために近隣国から若い女性たちに労働移民として来てもらう必要があるが、居住区は人種ごとに分けるべきだ、と読める内容。

同協議会は抗議文で、「人種ごとに居住区を分けることがすべてのアパルトヘイト政策の根幹」であり、「移民労働者の導入にからめて『居住区を分ける』ことを提案する曽野氏の主張は、アパルトヘイトの労働力管理システムと同じ」だと批判している(抗議文全文)

産経、曽野さん「反論」の記事を何故か削除

また、産経新聞が14日17時半ごろ、「曽野氏コラムで南ア駐日大使が本紙に抗議」とのタイトルで電子版に掲載した記事によれば、南アフリカのモハウ・ペコ駐日大使が同日までに、産経新聞社宛てに抗議文を送付したという。

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しかし、この記事は間もなく削除された。記事には「アパルトヘイト政策を日本で行うよう提唱してなどいません」とする曽野さんのコメントが含まれていたが、どのような判断に基づき記事が削除されたのか気になるところだ。

(※上記の産経記事は19時50分に再掲載されています。)

このコラムをめぐっては、海外メディアからも批判の声が上がっている。曽野さんが安倍晋三首相の教育再生実行会議に加わっていたことも問題視されており、「日本の首相が外国人労働者受け入れのためアパルトヘイトを求められる」(英紙インディペンデント)などのタイトルが目立つ。

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また、「政府のブレーン、アパルトヘイトを賛美し首相に恥をかかせる」との見出しで報じたロイターの記事は、マレーシアなど曽野さんが「近隣国」として想定したと思しきアジアの英字媒体にも配信されている模様だ。