金正恩氏といえば、あの特徴的なヘア・スタイルがアイコンとなっている。かつては「野心ヘア」ともいわれたが、現在は「覇気ヘア(????ペギモリ)」「あの方のヘアスタイル」とも言われている。「あの方」とはもちろん金正恩氏のことだ。
北朝鮮メディアは「覇気ヘア」が若者の間で大流行だと宣伝しているが、実は組織的に進められている。理髪店に行くと、何もいわなくても勝手に覇気ヘアにされるのだ。また若者からすると「糾察隊」という風紀委員がうるさいので覇気ヘアにする。
しかし、この「覇気ヘアブーム」が、逆に脱走兵の取り締まりに支障をきたしていると6日、RFAが伝えた。
脱走兵を取り締まるのは「警務官」だ。かつては、短髪で軍人かどうかをチェックできた。しかし、「覇気ヘア」のような短髪が多すぎるため一般の若者と見分けがつかないという。警務官が取り締まれるのは兵士のみで、一般の社会人に対して取り締まり権はなく、いちいち公民証をチェックして苦労しているとのことだ。
北朝鮮の軍隊は、建設支援や農村支援に動員されることが多いが、派遣された現地で風紀の乱れから略奪行為をする兵士達も多く、彼らを取り締まる。RFAの消息筋は以下のように伝えたという。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面「大きな都市はもちろん、電車の駅前で警務官が男たちを数十人ずつ立てて取り締まりする姿をよく見る」
「大学の友人が公民証を所持せずに外出したが、警務官にひっかかって一日中調査を受けた」
学生の間では「金正恩同志に倣って学ぶ運動」が組織的に行われている。覇気ヘアは「彼氏の頭」と呼ばれ、青年同盟はその通りにヘアスタイルにするよう要求性を高めているとのことだ。