1998年11月にはソ・ドンジン氏が中心となって第1回ソウルクィアフィルムフェスティバル開催され、2000年からは毎年プライドパレードの韓国版「ソウル・クィア・パレード」が行われている。
同年にはタレントのホン・ソクチョン氏がゲイであることをカミングアウトしたため当時出演していた子ども番組をやめさせられるなどして社会的に大論争を引き起こした。彼を支持するグループが結成、性的マイノリティの人権の象徴のような存在となった。
わずか数年の間に社会的に存在すら認識されていなかった性的マイノリティのプレゼンスが急激に高まった。それに対して猛反発するようになったのが保守的な韓国のキリスト教、特にプロテスタントだ。
それが如実に現れたのが、2014年の6月に開催された第15回ソウル・クィア・パレードに対する激しい妨害だ。
憎悪で同性愛者を攻撃する韓国の保守キリスト教団体
ソウル市の西大門(ソデムン)区庁がパレードを後援することになったが、保守キリスト教団体が区庁舎で座り込みを行うなど激しい抗議活動を繰り広げた。区庁は恐れをなして後援を取りやめてしまった。しかし、今度はLGBT当事者やリベラルからの「なぜ取りやめたのか」という激しい抗議にさらされた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面区とは違いソウル地方警察庁はパレードの集会許可を取り消さなかったためにパレードは予定通り行われることになった。しかし、保守キリスト教団体はコース上でセウォル号追悼集会を行いパレードの出発を妨げた。なお、この集会の司会を任されたタレントは後にFacebookで「追悼のためではなくパレードの妨害のためだった」と告白している。
パレードはコースを変えて行われることになったが出発してすぐのところで保守キリスト教団体のメンバー数百人がコース上でシットイン(座り込み)を行ってパレードの進行を妨害した。
これに激昂したパレード参加者数百人は座り込みを行っている人々を取り囲み罵声を浴びせかけるなどして街は騒乱状態と化してしまった。
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