たとえば、2011年のエジプト革命によってムスリム同胞団の政権にとって替わられたムバラク元大統領は、金日成主席と金正日総書記の盟友だった。また今月14日には、北朝鮮の高麗航空のフェイスブックが、イスラム国の関係者を称する何者かにハッキングされる事件もあった。
人質2人の殺害予告を受けた日本の衝撃とは比べるべくもない些細な出来事だが、イスラム国と敵対するシリアのアサド政権に武器を売っている北朝鮮は、より強烈なけん制を受けても不思議ではない。
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イスラム国の勢力拡大が、中東での武器取引という北朝鮮のドル箱に、米国による制裁以上に大きな影響を与えることも考えられるのだ。
(取材・文/ジャーナリスト 李策)