ソフトは強いがハードは弱い

北朝鮮のナレカードのリーダー
北朝鮮のナレカードのリーダー


平壌科学技術大学の朴賛模(パク・チャンモ)総長が米バージニア州での講演で、自主開発したタブレットパソコン「K-PAD」や非接触式ICカード「ナレカード」などについて紹介したと韓国各紙が12日報道した。

平壌科学技術大学は、韓国の東北アジア教育文化財団と北朝鮮の教育省が共同で設立された特殊大学。2001年、韓国の金大中政権下で推進された南北交流協力事業の下で構想がまとめられ、2010年10月に開校した。朴総長は講演で次のように述べた。

「朝鮮は少しずつ変わりつつある。小学校3年生から英語とコンピュータの勉強をする」

「上からは大学で市場経済について教えることを奨励されている」

「我々の開発したタブレットパソコン『K-PAD』にすべての教科書の内容が入っている。翻訳機能もインストールされている」

一方で朴総長は「数学ができる学生が多くソフトウェアには強い一方で、予算のかかるハードウェア開発は遅れている。南北朝鮮のデジタルデバイドを減らす必要がある」と南北の情報分野での協力に期待をにじませた。

支払いはピッ!とカードで

朴総長はさらに次のように述べた。

「平壌にはタクシー会社が5つある。料金は『ナレカード』と呼ばれるカードで払う」

「平壌の携帯ユーザーは300万に達する。毎月8ドル払えば通話し放題だ。ただし北朝鮮国内のみ通話可能だ」

「20ドル払えばインターネットも使えるようになる」

このナレカードは日本のSuicaやIcocaのように読み取り機に当てるだけで使える非接触式ICカードとデビットカードを融合させたものと思われる。

朝鮮総連系の機関紙朝鮮新報によると、導入は2010年12月。タクシーの運賃のみならず、ホテル、商店、食堂などでも使えるようになっている。

このようなカードの導入は富裕層の外貨使用を禁止し、外部に金融システム改善と経済改革への意思をアピールする狙いがあると思われる。

【参考記事】ウォン専用カードで外貨使用を制限