ドル専用電子決済だけが可能だった北朝鮮だが、最近は平壌で北朝鮮ウォンによる電子決済システムが導入され、専用カードが発給されだしたという。これは平壌に住む富裕層の外貨使用を取り締まり、電子決済を拡散させるための措置と思われる。

平壌の消息筋は9日、デイリーNKに「最近北朝鮮当局は、従来のドル専用電子決済カードとは別に北朝鮮ウォン専用カードを申請者に限って配布している。住民らは当局が外貨使用を禁止するための措置と理解している。裕福な人はドル専用カードを今までどおり使うことができるが、当局がこのカードの使用を奨励しているだけに、外貨使用に対する圧力は避けられない」と話した。

朝鮮ウォン専用カードの使用方法は、まず国家銀行に預金する。その預金額だけ商店などで品物を購入することができる。一種の「チェックカード」である。北朝鮮が今後経済管理改善措置により、企業所の労働者に月給を支払うようになれば、これを電子カードで管理するという意志もうかがわれる。

今回の北朝鮮ウォン専用カードの導入は、西欧の電子決済制度を導入することで、外部に金融システム改善及び経済改革の意気込みをアピールする狙いがあると思われる。

しかし労働者の月給が北朝鮮ウォンで3000ウォン台に過ぎず、経済改革も依然先延ばしになっている現状からして、同システムが活性化するかどうかは不透明である。

消息筋は「北朝鮮幹部や大金を扱う外貨稼ぎ商人は外貨を好むため、北朝鮮ウォン専用カードに対する反応は冷ややかである。当局が信頼できず、銀行に預金をする人はほとんどいないのに、この制度が成功するかどうか疑問である」と強調した。

また「この専用カードは大型商店や大型食堂、公衆浴場などでのみ使用できる。住民の多くは大型商店よりも自分たちに便利な市場を利用するため、カードの実用性はかなり落ちるのでは」と話した。

これと関連し6日、日本の毎日新聞は中朝貿易関係者の話を引用する形で、10月に平壌でウォン専用電子貨幣が配布され、実際に使用されていると報道した。