つまり、韓国でも日本の「つくる会」教科書騒動と同様な歴史教科書問題が起きているというわけだ。李氏が続ける。
「2005年1月、韓国の新右翼と呼ばれるような人たちが教科書フォーラムを創設し、教科書論争が再燃した。
そして2008年、李明博政権が誕生すると、現行の教科書への攻撃が異常に激しくなった。大韓商工会以下の経済団体は率先して教科書の修正を求め、韓国教育部がこれを受け入れた。同年7月、教育部は257項目からなる修正要求を国史編纂委員会へ突きつけた」
同委員会はそのうち、49項目についてのみ、修正を行ったという。
そして2013年、「新しい高校韓国史教科書」が検定をパスして認可された。通過した8種類の教科書のかには、新右翼系の教学社教科書も含まれていた。主な著者は、韓国現代学会の前・現会長の権熙永と李明熙である。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面「彼らは教学社の教科書は大韓民国の正当性を強調し、生徒たちに誇らしい経済成長を遂げた韓国の歴史を学ばせることができると主張した。しかし、翌2014年、教学社系の教科書を採用した高校が10校あまりに留まった。しかもその後、生徒、教師、保護者の激しい抗議のために実際の採用は1校のみとなってしまった]
つまり、「韓国の民意が右傾化教科書を退けたのだ」と、そう言いたいのだろう。
韓国ではまた経済界でも「東アジア共同体」への動きが進んでおり、大企業を中心に、800字の「3ヵ国統一常用漢字」の試験が実施されているという。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面共通常用漢字800字は、いずれも漢字を使用する3国の基本文字の表記を統一しコミュニケーションの円滑化を図ろうという趣旨で、中国で開発されたものだ。