在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の機関紙・朝鮮新報(電子版)が10日付の論評記事で、フランスの週刊新聞シャルリー・エブドに対する襲撃事件と関連し、「あらゆるテロとそれに対するどのような支援にも反対する朝鮮の立場は一貫している」と主張。

さらには“返す刀”で、映画「ザ・インタビュー」の制作と公開について、米国による「テロ行為と変わらない」と断罪した。記事は平壌支局発で、クレジットは金志永記者だ。

いったい、どういう理屈なのか!?

マスコミも悪者

記事は、北朝鮮の李洙墉(リ・スヨン)外相が8日、フランスのローラン・ファビウス外相に慰問電報を送ったことに言及。以下のように解説している。

「(北朝鮮は)21世紀に入って以降だけでも、米国での9.11事件をはじめ世界各地でテロ行為が発生するたびに、それに反対する立場を繰り返し表明した。

この間、国連を舞台とした反テロ措置を支持して反テロ国際条約にも主動的に加入した。

国連安全保障理事会常任理事国の地位を占める国々との双務的な外交関係でも、反テロの立場を確認してきた。朝鮮は、2000年7月19日の朝ロ共同宣言と2001年8月4日の朝ロ・モスクワ宣言で組織犯罪と国際テロに反対して相互協力することについて明らかにし、2000年10月6日の朝米共同声明と2000年10月12日の朝米共同コミュニケでも、テロに反対する国際的努力を支持鼓舞することについて指摘した」

ホワイトハウスの謀略

そして記事はこれ以降、フランスのテロ事件の犯人ではなく、米国や諸外国のマスコミ、韓国の脱北者団体に非難の矛先を向けている。

「ところが、朝鮮と対決する国の言論では、今回フランスで起こったテロ事件と米国の映画会社のハッキング事件を同じ文脈で扱い、米国政府の主張を繰り返しながら、朝鮮の位相を曇らせる宣伝を繰り返している。

朝鮮は米国政府が発表した『北犯行説』を全面排撃している。一方、オバマ大統領が公開をあおったテロ扇動映画『ザ・インタビュー』に込められた狙いは日増しに明らかになっている。南朝鮮の『脱北者団体』がこの映画を収録したDVDとUSBメモリを風船に入れて北に送ると公言している。(中略)『脱北者団体』は、映画を盛り込んだ記録媒体を、米国の『人権団体』から提供された事実について明らかにしている」

記事はさらに、映画「ザ・インタビュー」の制作経緯について、ホワイトハウスによる謀略の存在を指摘している。

「元来この映画は、オバマ政権の高位級政客たちの関与の下で制作された。映画会社の関係者たちが、米国務省のダニエル・ラッセル次官補やロバート・キング人権担当大使と会い、映画制作について議論した事実が『ロイター』をはじめとするメディアを通じて暴露されている。これらの協議内容を察してみれば、『ザ・インタビュー』の制作目的がアメリカの映画館での公開だけではなく、朝鮮を狙った心理戦までをも念頭に置いていたことがわかる。『脱北者団体』の動員も、映画が完成する前から計画の一環として、考慮されていたのであろう」

記事はまた、「(オバマ大統領は)反テロを主張するなら言動を一致させなければならない」としながら敵対する主権国家の元首殺害を先導する映画を心理戦の手段として用いることは「テロ行為と変わらない」と指摘。次のように主張して締めくくっている。

「朝鮮がフランスに送った慰問電文と米国に対抗して表明した『未曾有の超強硬対応戦』(国防委員会政策局声明)は、ひとつの文脈の中にある。テロに反対する朝鮮の立場は確固不動であり、国の自主権を脅かす米国の攻撃企図に対しては警戒心を持って万端の反撃態勢を整えている」

【関連記事】米国制裁非難で注目の「在日記者」は北朝鮮の別働隊

    関連記事