米国から強い要請を受けた通産省(当時)は、取引に介入。「くず鉄」であることが完全に証明されるまで輸出を凍結するよう、T社とロシア側の双方から確約を取った。

宗教団体が関与か

ところが、この約束はロシア側によって一方的に反故にされる。同年5月、ゴルフ級1隻が日本側に無断で北朝鮮へ曳航されたのだ。ゴルフ級は前年12月にも1隻が運ばれており、計2隻が北朝鮮に引き渡されたことになる。

これに対し、T社は「約束違反だ」として契約を解除。結果的に日本企業との関連性がなくなったことで、通産省も取引に介入する余地を失った。つまり、ゴルフ級はミサイル発射装置が取り外されていたかどうか、第三者が確認できないまま北朝鮮に渡ったということだ。

この一部始終は、北朝鮮がゴルフ級を入手するために巧妙に仕組まれたものであった可能性が高い。そう疑わせる理由は3つある。

    関連記事