北朝鮮の一部地域では、今年春に降水量や肥料が足りず野菜の生育に問題が生じたために、越冬用のキムチの漬け込みに支障をきたしている。

両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋はその状況を次のように伝える。

「今年は降水量が著しく少なかったので虫食いの白菜や大根も多くまともに食べられるものがほとんどない」

「肥料は金で買えても、水がなければ何の意味もない」

「雨が降らないから電気も来ない、揚水機は無用の長物だ」

「越冬用のキムチを漬ける季節がもうまもなくなのに心配でたまらない」

「そこで国境警備隊の将校を抱き込んで闇夜にキムチ用の白菜と大根を中国から密輸する」

本来、野菜は栽培技術の流出や病害虫の拡散防止のために輸入が禁止されているが、税関や検疫の職員まで野菜を密輸する有り様だ。

このような状況なので野菜は完全に売り手市場だ。大根1キロは700ウォン、白菜1キロは1200〜1500ウォンの高値で売られている。地域差はあるが昨年初秋の白菜1キロの平均価格が1000ウォンだったのに比べると200ウォンから500ウォン高くなっている。

1世帯5人だとすると、越冬用のキムチを漬けるには白菜500キロと大根100?200キロが必要だ。白菜だけでも75万ウォンはかかる。それに加えて唐辛子粉、ニンニク、各種調味料まで揃えるにはさらに金がかかると内部情報筋は説明する。

このキムチは翌年の春までの半年分の食料となる。キムチの漬け込みをする時には職場を休んで隣近所が助けあって作業する。

人呼んで「キムチの漬け込み戦闘」だ。