中国内の脱北ブローカーの摘発のため、北朝鮮の国境地域の保衛部員が一般旅行者や貿易関係者を装って中国に派遣されている事実が明らかになった。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は次のように伝える。

「国境地域の保衛部員の動きが普段とは違う」

「先月末に会寧(フェリョン)市の保衛部から2人が中国の親戚を訪問する一般旅行者を装って中国の延吉、和龍、長白に派遣された」

「保衛部の関係者は『最近は脱北者が多くないのに保衛員が中国まで行くにはそれなりの理由があるのではないか』と言っていた」

国境地域の保衛員は、脱北者を韓国まで案内する中国国内の脱北ブローカーや脱北者本人を摘発するために派遣されたものと思われる。

内部情報筋は続けて次のように伝える。

「会寧の保衛部から私事旅行者を装って派遣された2人は最近戻ってきたらしい」

「別の保衛員が既に中国に行っているか、これから新たに派遣されるかもしれない」

北朝鮮はこれまで国家安全保衛部と国境地域の道の保衛部が私事旅行者の中にスパイを紛れ込ませる形で脱北者を摘発してきた。最近、中国から東南アジアへの移動途中で逮捕される脱北者が増えているのはそのせいだ。中国国内の脱北ブローカーはルートを頻繁に変えて対応している。

「密輸業者の間では『監視は日中から夜中にも及んでいる。こんな状況では国境越えはますます困難になるだろう』という噂話が行き交っている」

「中国で会う北朝鮮人は保衛員かもしれないから、オーバーステイしている旅行者は気をつけた方がいい」

一方、北朝鮮は国境地域の取り締まりにもかかわらず脱北が後を絶たないため、脱北者の家族の再調査を開始したと内部情報筋は伝えた。国境地域での脱北取り締まりに加えて外部との電話通話などへの取り締まりが続く内部情報筋は予想している。