朝鮮労働党書記の崔龍海氏が「特使」としてロシアを訪問したニュースに、北朝鮮住民が否定的な反応を見せているとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

北朝鮮の公式メディアは20日、崔龍海氏がロシアのプーチン大統領と会談し、「親書」を渡したと報道。

情報筋によると、両江道の住民は「過去、首領様(金日成)と将軍様(金正日)時代にも、中国とロシアをはじめ、外国に特使を派遣したことはほとんどなかった。昨年から二度も派遣したニュースは住民には好まれない」とのことだ。

金日成氏は、1950年代末から外国から訪問客を招いたり、自らも他国を訪問したが、特使を派遣することはまれだった。

金正日氏も、朝鮮労働党の正式な代表団を海外に派遣したが、本人名義で中国やロシアに特使を派遣した事例はない。唯一、2000年に、朝鮮人民軍総政治局長(当時)趙明禄を米国に特使として派遣したぐらいだ。

「崔龍海氏のロシア派遣は、自ら(金正恩氏)の権威を誇るための宣伝に過ぎない。経験もなく、若すぎる人(金正恩氏)を指導者としてまともに相手する国がどこにあるのか?中国でさえ、金正恩氏を受け入れなかったのに、ロシアが受け入れるだろうか?来年には、調整のためにどこかに派遣される崔龍海があわれだ」

咸鏡北道の情報筋も、同じような住民の反応を伝える。

「企業所や市場のような公の場では、若い新元帥(金正恩氏)が大国を相手に公開的な対外活動をしておられると言いながら、親しい間柄では(金正恩氏)を国家指導者として認めて、招待してくださいとお願いしているようなものだと揶揄している。若い金正恩氏が、はるかに年上の幹部を大国に派遣するのは堂々としているという声もあるが、『朝鮮半島の対外活動も出来ない素人指導者』という批判を打ち消すための??宣伝に過ぎない」(咸鏡北道の住民)