北朝鮮ではお盆を迎え幹部を中心に高価なの「贈り物」を交わす文化が広がっている。 覚せい剤はもちろん屠殺が禁止されている牛も幹部に賄賂として上納されている。

賄賂のやり取りは当たり前

黄海南道(ファンヘナムド)のデイリーNKの内部情報筋は次のように伝える。

「お盆が近付くと、幹部と新興富裕層が上部とのコネ作りに精を出す」

「祝日に肉と金の入った封筒を一緒に渡すのが最近の最も豪華な『賄賂文化』だ」

「幹部は市場での影響力を維持するために、祝日に家族サービスをするよりも人脈管理に投資をしている」

「かつては『高い地位』が力の源泉だったが今では『金』だ」

「市場、税金担当の管理所長、監視、制御を担当する保衛部員、ガソリン、ディーゼル油などを管理する燃油管理員などには祝日に訪ねて賄賂を渡さなければならない」

「お偉方の覚えがいいと今後の市場での商売が楽になるので、賄賂が猛威をふるっている」

「北朝鮮では賄賂のやりとりは当然のこととされているが、その種類が多様化して相場も上がっているとのことだ」

白い粉が人気の賄賂

内部情報筋は続けて説明する。

「(お盆が近づくと)北京と平壌を行き来する国際列車で中国の白酒や洋酒などの高級酒、パイナップル、バナナなどが持ち込まれている」

「秋夕などにお酒などを贈って、その機会に自然に幹部に賄賂を渡す」

「以前は金の入った封筒、体に良い鯉、男性が好きなタバコなどがプレゼントとして人気だったが、最近では基本中の基本だ」

「最近喜ばれるものは『覚せい剤』だ」と紹介した。

咸鏡南道(ハムギョンナムド)咸興(ハムン)市の羅南製薬会社などの企業所が麻薬を大量生産していて、最近では取引などの不法 行為を監視する保衛部員までが手をつけるほど蔓延している。

内部情報筋は覚せい剤密輸事情について説明する。

「覚せい剤1グラムが100元(約13北朝鮮ウォン)と決して安くはない。」

「しかし、幹部らは、この程度のお金を使うことを惜しまない。市場での影響力を確保するための手間賃程度に考えられている。」

「取り締まりがそれほど厳しくないので、覚せい剤の受け渡しは容易い」

「幹部の階級に応じて渡す量が異なる」

「普段の挨拶程度なら1グラム、何かをやりたいなら1グラムをアメリカの1ドル紙幣で覆って渡す」

病死偽装牛肉で舌鼓

さらに、公式に屠殺が禁止されている牛も賄賂で取引されている。牛が病気になったと偽って「牛肉」を幹部に渡すという。

牛は重要な「生産手段」なので庶民は口にすることはできないが、死んだ牛の肉は支援用や幹部供給用として使用されることを利用したものだ。

内部情報筋は次のように説明する。

「幹部たちはお盆のお菓子よりも肉を欲しがるので、なんとかして手に入れようとする」 「抜け目のない商人たちはお盆になると肉担当部署から病死と偽った牛肉を購入し、賄賂にする」

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