しかしデイリーNK特別取材チームが今月初めに訪れた同経済特区は、このスローガンとは異なり掘削機数台と北朝鮮の軍人が畑を耕しているだけで、3年間、開発が中断されている。鉄条網越しに畑を耕す軍人に取材陣が近づくや、軍人を監督する幹部がどこからか現れては「問題ない」と手を振った。
鴨緑江河口に位置する黄金坪は新義州最大の穀倉地帯で、面積は11万㎢にもなり汝矣島の面積の4倍。黄金坪は鴨緑江の長期の堆積により、中国領土と鉄条網ひとつを境に向き合っている。
黄金坪は近くの威化島・新義州とともに2002年、北朝鮮の経済特区に指定されたが、中国側の消極的な態度により宙に浮いたままの土地だった。2011年6月、当時の北朝鮮の張成沢国防委員会副委員長と中国の常務部長が参加するなか、黄金坪経済特区の着工式が実施され、黄金坪に対する開発が本格化した。