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▲2013年1月、平壌デソンサン総合病院建設現地指導当時の金正恩。2013年3月、「上陸及び半上陸訓練」を参観・指揮する姿。2013年12月、第313軍部隊傘下8月25日水産事業所現地指導。2014年2月、農業分組長大会に参加。2014年2月、江原道元山ソンドウォン国際少年団野営所視察。2014年2月、労働党第8回思想幹部大会参加。(上段左側から時計回り)。/写真=労働新聞、朝鮮中央通信キャプチャー

北朝鮮の労働新聞などの対外メディアに登場する金正恩は、常に幅広な黒いツーボタンのコートと幅が子供の腰ほどはあるズボン姿である。冬限定のツーボタンコートは、金正恩が現地指導の際に必ず着用する。服装にこだわる最近の韓国のファッショントレンドとは逆行し、金正恩は度が過ぎるほどに幅広な服を好んで着る。

その理由は、執権から2年を迎えたばかりの金正恩がカリスマに溢れていたと評価される金日成を真似ているとの解釈が多い。若い頃の金日成は黒色のツーボタンコート以外に幅広のズボンなどを好んで着た。金正日は金日成とは異なり、サングラス、褐色のジャンバー、上げ底靴などで独自のスタイルを見せていたが、金正恩は後継者として公式に登場して以来、現在まで「金日成の真似」に注力している。

これと関連し、金正恩が金日成の孫であるという点を利用し偶像化を積極的に行っているとの指摘が出ている。祖父が好んで着たツーボタンコートを通して金日成へのノスタルジーを呼び起こし、住民の関心を引き寄せようとしているというもの。北朝鮮では今でも幅広のコートとスーツは落ち着いた風格を象徴する。

某高位幹部出身の脱北者は28日、デイリーNKとの通話で「金正恩が服をゆったりと着るのは、自身にないカリスマを風格やサイズを通して見せようとしている。筋肉がある程度ある人をオシャレと考える韓国とは異なり、北朝鮮では風格が権威を象徴すると考えるため服を大きめに着るのでは」と伝えた。

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特に彼は「金正恩の指導力(カリスマ)を目立たせるための専門幹部がおり、彼らは金日成がよく着ていたゆったりとした服を通して風格を出し、住民に金正恩が金日成と似ているという印象を与えようとしている。こうしたイメージを作り上げるための専門デザイナーが金正恩の体形変化に合わせコートを随時制作している。高価なコートが数薯・ヘあるのでは」と付け加えた。

デイリーNKはファッション専門家に金正恩のトレードマークといえる黒色のツーボタンコートについて聞いてみた。専門家らは同コートの材質は最高級純毛やカシミアであり、金正恩のためだけに手作業で制作されたものと分析。最高級純毛で制作される同コートは数千万ウォンに達すると話した。

シング大ファッションデザイン科のチェ・ジェヨン教授兼デザイナーは同日、デイリーNKとの通話で「写真だけでは正確に分析しがたい。確認された写真から判断し、金正恩のコートは純毛100%に見える。少なくとも百万ウォンから数億ウォンの費用がかかる。金正恩だけのために手作業で制作されたと思われる。熟練したデザイナーによるものでは」と話した。

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11年間にわたり衣類業界に従事してきたイ・ジュヨン氏は「ウール素材と高級カシミアが混合されたものに見える。通常、カシミアは軽く暖かいのが特徴だが、金正恩のコートはシルクシャツのように艶がある。一般のカシミアではなく高級なものを使用している。滑らかで艶があることからブランドものでは。最高級の生地で彼のためだけに制作されていると思われる。彼の身長が170cm、体重100キロと仮定すれば、最低700万ウォンから1000万ウォン(約100万円)程度はかかる」と話した。

最近、金正日の誕生日を迎え、金正恩と李雪主が平壌の人民劇場で功勲国家合唱団の公演を観覧したが、二人のペアウォッチが注目を集めた。これはスイスのブランド時計であるモバード(MOVADO.写真)の製品で、約120万ウォンと推定される。

これについて脱北者は「金正恩は最近、育児院を訪問し『教育条件、栄養状態、環境改善』を強調するなど『慈愛深い指導者』というイメージ作りに注力しているが、実際本人は住民の食糧難をよそに超豪華コートをまとい高級品を身に着けている」と指摘した。

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▲金正恩と李雪主のペアウォッチと知られるスイスのブランド時計、モバード腕時計。/写真=モバードホームページからキャプチャー