各国はこの問題に対処するため、多層防空の構築を進めている。遠距離・高高度での迎撃により、できる限り人口密集地から離れた空域で脅威を無力化する考え方だ。また、爆発を伴わず直接衝突で破壊する「ヒット・トゥ・キル」方式の導入も進むが、破片の完全な排除には至っていない。
中東のように都市と軍事拠点が近接する地域では、こうしたリスクがより顕在化しやすい。今回のバーレーンの事例は、現代の防空が直面する現実を象徴していると言える。迎撃は確かに命を救う。しかし同時に、その迎撃が新たな危険を生み出す可能性もある。防空システムの高度化が進む一方で、「どこで、どのように撃ち落とすか」という運用の問題が、これまで以上に重要な意味を持ち始めている。
