米国とイスラエルがイランへの軍事的圧力を一段と強める中、近い将来、両軍のF-35戦闘機とイラン空軍のSu-57が直接対峙する可能性が現実味を帯びてきた。実現すれば、世界初となる本格的な「ステルス戦闘機同士の実戦対決」となり、現代空中戦の様相を根底から変える歴史的転換点となる。
緊張を一段と高めたのが、ロシア産業貿易省の発言である。アリハノフ産業貿易相は今月、最新鋭ステルス戦闘機Su-57の輸出型「Su-57E」について「すでに外国との契約を締結した」と明言した。契約相手国の名称は公表されなかったが、軍事専門家の間では、ロシアと急速に軍事協力を深めるイランが最有力候補との見方が支配的だ。
米国とイスラエルは、イランの核開発と弾道ミサイル能力の高度化を深刻な脅威と捉え、ペルシャ湾や紅海、地中海での合同演習や偵察活動を拡大している。
とりわけ昨年、イスラエルが実施したイラン領内への限定的空爆では、F-35が動員され、長距離侵攻と精密打撃能力が実戦で確認された。ステルス機による深部攻撃は、イラン側に大きな衝撃を与え、防空体制の抜本的見直しを迫る契機となった。
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こうした状況下で、イランは旧式機中心の空軍戦力の刷新を急いでいる。すでにSu-35の導入計画が進行中とされる中、Su-57まで加われば、防空能力は質的に飛躍する。高性能レーダーと電子戦装備、長距離空対空ミサイルを備えるSu-57は、F-35のステルス性を相殺し得る存在と評価されており、空の戦力バランスは大きく変化する。
専門家は「ステルス同士の交戦では、機体性能以上に、電子戦、衛星情報、無人機との連携が勝敗を左右する」と指摘する。実戦での交戦結果は、各国の次世代戦闘機開発や防空戦略にも重大な影響を及ぼすだろう。
