金正恩総書記の実娘であり、後継者説がささやかれるジュエ(主愛)氏に対する軍幹部のある行動が「不敬」で問題視されるのではないかと、韓国の独立系メディア「サンドタイムズ」が伝えた。
金正恩氏は1月5日、ロシア派兵戦死者を悼む記念館の建設現場を視察した。ジュエ氏、李雪主氏、与正氏が同行し、家族勢揃いでスコップ作業を行い、正恩氏は娘と妹を乗せてフォークリフトを意気揚々と運転するという異例の映像が報じられた。問題となっているのは、努光鉄(ノ・グァンチョル)国防相のある行動だ。
金正恩氏が作業をしている間、ジュエ氏が背後で立ち尽くしている様子が映し出される。すると2分48秒あたりから努光鉄氏が近づき、ジュエ氏の背中を少なくとも二度トントンと叩き、前に出て作業に参加するよう促すかのような行動を取った。
その直後、李雪主氏や周囲の関係者が制止するような素振りを見せ、次のカットではジュエ氏が金正恩氏の前に移動し、懸命にシャベル作業をする姿が映された。
(参考記事:【写真】金正恩父娘“恋人のような密着シーン”に北朝鮮内部から「おぞましい」との違和感も)
この行事は、一部幹部の家族が労働動員を回避しているとの報告に激怒した金正恩氏が、「自ら率先垂範する」姿を示すために企画した政治的パフォーマンスだったとされる。そのため、妻子を含めた「積極的な労働参加の絵」が重要だったとみられる。しかし北朝鮮では、最高指導者一族である「白頭血統」の身体に、血縁関係のない人物が触れること自体が極めて異例であり、「不敬」と受け取られる可能性が高い。
金正恩氏は公式行事後、映像を繰り返し確認し、幹部の態度や振る舞いを厳しくチェックすることで知られる。過去には、会議中の居眠りや不適切な態度を理由に処刑されたとされる幹部も少なくない。
高位脱北者や情報当局関係者の間では、今回の映像が検閲過程で問題視され、党大会を前に進む人事刷新や粛清の流れの中で、努光鉄氏の立場に影響を及ぼす可能性があるとの見方が出ている。
