STによれば、複数の対北情報筋の分析を総合すると、北朝鮮がロシアから受けた派兵代金は約束の2割に過ぎないという。派兵は金正恩氏が提案し、プーチン大統領が受け入れる形だったとされる。北朝鮮は兵士1人当たり月2000ドル前後の給与と別途報酬を約束され、その8割以上を国庫に吸収して統治資金に回す計画だった。

不満が噴出

給与は指揮官級5000ドル、技術兵3500ドル、下士官3000ドル、一般兵士2000ドルとされたほか、戦死者には1人当たり約3万ドルの補償金が支払われることになっていたとされる。

派兵初期、北朝鮮は対価として地対空ミサイルや軍事技術、食糧・原油などの現物供与を受けた。STによれば、ロシアは平壌の防空強化目的でR-27やS-300などのミサイルや衛星関連技術を支援し、北朝鮮は軍需物資提供を通じて約2.7兆円規模の現金を確保したとされる。

しかしSTによると、肝心の給与がほとんど支払われず、強い不満が噴出している。ロシア側は「北朝鮮軍が勝利に貢献した実績が乏しい」と難癖をつけているという。北朝鮮は派兵収入を前提としていた国家経済計画を大幅に修正せざるを得ない状況に追い込まれている。

(参考記事:「迷惑だ」プーチンからの贈り物に北朝鮮国民ブチ切れ

経済が崩壊か

さらに、期待していた先端軍事技術の供与も進まず、ロシアは「核心技術は渡せない」と線引き。現地で支給された武器も体格に合わない旧式が多かったという。