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咸鏡北道会寧市の税関長が非理の容疑で去年12月末に当局によって逮捕されたことが確認された。

会寧に住む複数の消息筋が8日、“去年の12月末頃に、金銭をもらって中国との麻薬の取り引きを黙認した容疑で、会寧の税関長が逮捕された”と述べ、“税関長の家からは莫大なドルの包みが発見されたと聞いている”と伝えた。

消息筋はこの日、中国の移動通信網を利用した会寧-ソウル間の直接通話で、“逮捕された税関長は、小規模な商人の取り締まりは強化して、定期的にわいろをもらう数人だけに特恵を与えた”と述べ、“その結果、会寧の商圏が特定の商人数人によって独占される結果を生んだ”と明らかにした。

会寧は中朝国境の主要な関門で、すべての商品が税関を通じて北朝鮮国内に搬入される。最近、税関員たちが通関手続きで裏金を要求したり、品物を押収する形で横領することが多々あり、非理の温床という指摘が絶えなかった。

会寧の税関の横魔ヘ、特に親戚訪問で北朝鮮にやってくる朝鮮族の間で批判が高まっていた。税関員は親戚に食糧や衣服、医薬品などの生活必需品を伝達するために北朝鮮を訪問する朝鮮族に、通関検査という理由でわいろを要求してきた。気に入った品物があれば押収するといって奪うことが日常茶飯事だった。

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一方、会寧の税関長の逮捕は、最近北朝鮮政府が各種の非社会主義的な行為や不法行為を事前に防ぎ、住民の綱紀を直すために行なっている取り締まりの一環という指摘が出ている。

去年の12月だけでも平安南道のムンドク郡の協同農場の管理委員長と初級党書記が、国家財産の横領などの罪で公開処刑され、咸鏡道清津市のスナム市場の管理所長は腐敗容疑で拘束されたと伝えられた。

平安北道の新義州市では、東洋貿易会社という平壌の護衛総局傘下の外貨稼ぎ会社の社長が、韓国の機関と連携して活動した容疑で公開逮捕されて、処刑を控えていると伝わっている。

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特に、北朝鮮政府は地方の幹部の個人的な非理と財産の着服がはびこると、彼らを対象にした大々的な検閲に乗り出した。中央党の検閲で摘発された幹部たちは解任されたり失職し、甚だしくは処刑までされている。

地方の幹部が国家財産を一部横領したり、取り引き額を実際よりも少なめに報告する方法で金銭を着服してきた。北朝鮮国内で権力よりもお金を重視する風潮が広まり、政府が逮捕と処刑という劇薬処方を使うようになったようだ。

消息筋は“税関長はまだ収監されている状態ではあるが、金銭が非常に多いため、力をつくして出てくる可能性もある”と伝え、“今回の事件で会寧の税関がひどい目に会って、腐敗が少し減るのではないかという期待もある”と付け加えた。