北朝鮮の金正恩総書記が核物質生産基地と核兵器研究所を現地指導した。日時は不明。朝鮮中央通信が29日、報じた。
金正恩氏は2024年9月に遠心分離機を多数備えたウラン濃縮施設を視察した。今回、訪れたのは同じ施設と見られる。今回の視察は、発足したばかりの第2次トランプ米大統領に対して、改めて核保有をアピールする狙いがあるようだ。朝鮮労働党中央委員会の洪承武(ホン・スンム)第1副部長が同行した。
金正恩氏は、「兵器級核物質生産の主要核心工程を見て回りながら、現行の核物質生産の実態と展望計画、2025年度の核兵器研究所の計画」などを具体的に確認したという。
また、「今年の2025年、すなわち第8回党大会が核兵器の研究および生産部門に提示した5カ年期間の課題が完璧に遂行されるべき今年の闘いが非常に重要である」とし、「敵を徹底的に制圧し、情勢を主動的に統制できる絶対的力は、何らかの宣言やスローガンではなく、実際に使用可能な物理力の備蓄、幾何級数的な増加である」と強調した。
さらに、北朝鮮を取り巻く安全環境は「世界的に最も不安定で、最も奸悪な敵対諸国との長期的な対決が不可避である」としながら、「国威宣揚、国益守護に万事を服従させ、わが国家の核対応態勢を限界を知らないように進化させるのは、われわれが堅持すべき確固たる政治的・軍事的立場であり、変わることのない崇高な義務であり、本分である」と断言した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面そのうえで、「高貴な代価を払って獲得した自衛的核戦争抑止力を高度化するための聖なる闘いに果敢に奮起して、わが国家の圧倒的な核戦力の強化を立派な増産の実績をもって促していく」との期待を表明した。