北朝鮮では客人を歓待する意味を込めてタバコを勧めるほど、喫煙が文化風習とし根付いている。受動喫煙の害についての認識のなさも一因だが、歴代指導者が愛煙家だったことも関係している。
金日成氏は常にタバコを手から離さないほどの愛煙家だった。
現地指導映像でも、協同農場の農民にタバコを差し出す場面が紹介され「優しい人民の親の姿」と称賛したこともある。そんな姿を手本にして、幹部が目下の人にタバコから勧める文化ができて、「人民的な事業様式」として評価されるほどの状況だった。
金正日氏もヘビースモーカーとして有名だった。北朝鮮で一番人気の大成タバコ工場で生産された製品は、金正日氏が吸って名前を決めていたという。
そんな金正日氏も健康上の問題で禁煙に踏み切った。同時に、禁煙政策を大々的に行った。しかし、それも長続きしなかった。彼は2008年に脳卒中で倒れた時に「タバコを吸って死ぬ」、つまり「どうせ死ぬんだったら好きなだけタバコを吸ってから死ぬ」と思い、またタバコを吸うようになったと伝えられている。
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