情報筋が伝えた一連の措置の中に、食糧配給や医療の提供など物質的な配慮に関する内容は見当たらない。もしかしたら、そうした措置は当然のごとく取られたのかもしれない。だが、人命軽視のせいで重大事故が多発する北朝鮮には、軍務中の事故で障がい者となった「栄誉軍人」が数多くいる。

(参考記事:金正恩氏の「高級ベンツ」を追い越した北朝鮮軍人の悲惨な末路

彼らは本来、手厚い社会保障を受ける対象とされているのだが、国の財政が破たん状態とあって、放ったらかしか、あるいは「お荷物」扱いされているのが現状だ。北朝鮮で軍人は、決して「大事にされている」とは言えないのだ。

また、今回の件が「模範」とされるというのも恐ろしい話だ。金正恩氏の指示が教条的に守られていくことになれば、今後も無謀な訓練が繰り返され、多くの軍人が悲惨な目に遭うことを意味しているからだ。