北朝鮮の金正恩総書記は26日から30日まで平壌で行われた朝鮮労働党中央委員会第8期第9回総会拡大会議で、「大韓民国の連中とは、いつになっても統一が実現しない」と述べ、南北関係と統一政策の転換が必要だとの見解を示した。朝鮮中央通信が31日、会議全般の内容を報じた記事の中で伝えた。
統一政策に関する上記の発言は会議2日目、金正恩氏が第1議案「2024年度の闘争方向について」に関する結語を述べる中であった。
金正恩氏は、「歴代南朝鮮の為政者らが持ち出した『対北政策』『統一政策』で一脈相通ずる一つの共通点があるなら、われわれの『政権崩壊』と『吸収統一』であったし、今までかいらい政権が10余回も交代したが『自由民主主義体制下の統一』基調は少しも変わらず、そのままつながってきた」と指摘。
つづけて「一つの民族、一つの国家、二つの体制に基づいたわれわれの祖国統一路線と克明に相反する『吸収統一』『体制統一』を国策と定めた大韓民国の連中とは、いつになっても統一が実現しないとい」と断じた。
また、「われわれを『主敵』と宣布して、外部勢力と結託して『政権崩壊』と『吸収統一』の機会だけをうかがう一味を和解と統一の相手に見なすのは、これ以上、われわれが犯してはならない錯誤」であるとしながら、「北南関係は、これ以上、同族関係、同質関係ではない敵対的な両国関係、戦争中にある両交戦国関係に完全に固着された」との立場を示した。
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金正恩氏はさらに、米国が日韓と結託し「朝鮮半島地域の情勢不安定を誘発させ、引き続き悪化させてきた」と主張。「米国と南朝鮮の連中が、もしあくまでもわれわれとの軍事的対決をもくろもうとするなら、われわれの核戦争抑止力は躊躇せず重大な行動に移る」と宣言するとともに、「敵の挑発」により戦争が起きれば、「南朝鮮の全領土を平定しようとするわが軍隊の強力な軍事行動に歩調を合わせていくための準備を、先を見通して講じていくこと」に関する重要課題を提示したという。
具体的には、「核兵器部門で、核兵器の生産を持続的に増やせる頼もしい土台を構築」することや、2024年に3つの偵察衛星を打ち上げること、水中・水上戦力と無人機部門、探知電子戦部門の強化を指示した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面一方、金正恩氏は会議初日で行った報告で、「穀物生産目標を超過遂行したことを2023年度の経済活動で達成した最も貴重で高貴な成果」として評価したという。