北朝鮮国営の朝鮮中央通信は16日、日本が米国製巡航ミサイル「トマホーク」を取得しようとしていることに対して「再侵略のための日本の軍事的動き」と非難する論評を配信した。
木原稔防衛相は5日、米国防総省でオースティン国防長官と会談し、トマホークを1年前倒しして、2025年から導入することで一致した。また、他国領域のミサイル基地などを破壊する敵基地攻撃能力の運用などについて議論することも確認した。
朝鮮中央通信はこうした動きに対して、「再侵略のための日本の軍事的動きが極めて重大な段階に入った」としながら、「毎年、史上最高を更新して支出される軍費と、それによる空母、最新型ステルス戦闘機をはじめ攻撃用先端軍事装備の導入、宇宙とサイバー、電磁波領域での軍事作戦態勢の樹立などは明白に、侵略戦争を遂行するためのものである」と主張した。
また、「領有権紛争、海上安全の確保などを口実にして周辺諸国と絶え間ない摩擦を生じさせ、同盟強化の美名の下、国内外で多国籍軍事演習まで公然と行っている」と非難した。
そのうえで、「朝鮮半島と地域の平和と安定を守る重大な使命を担ったわが共和国武力は、敗戦の歴史を忘却して代を継いで朝鮮の国土を狙い、またもやこの地に戦犯旗を翻そうとする千年来の敵、日本の一挙一動を鋭く注視している」と強調した。