北朝鮮メディアは金正日氏死亡後、金正恩氏に「父なる」という呼称を使用し始めた。

朝鮮中央通信は25日、金正恩氏の万景台革命学院訪問のニュースを伝えたが、「敬愛する父親を撮影台にて待つ教職員と学生」と報じ、金正恩氏に「父なる」という呼称を使用し、代を引き継いだ忠誠を強調した。

労働新聞はこの前日にも「太陽は永遠に輝く」という記事で、「民族の親を失った痛切な気持ちで海外から駆けつけた同胞を熱く迎えた父親、その愛」と表現し、金正日氏の後を継いだ金正恩氏を強調している。

また同紙は、金正恩氏について「人民にとっても、もう一人の父なる将軍様であり、一心団結の偉大な中心」と称賛した。

公式メディアでは金正日氏を「偉大な父なる首領」と表現していた。住民も金日成氏を「父なる首領様」と呼んだ。

1990年代に入ってからは金正日氏が金日成氏に変わって権力を掌握したが、「父なる」の呼称は金日成氏の死亡後から金正日氏に使用された。金正恩氏への使用は、金正恩氏の地位が上昇した事を意味している。

北朝鮮政権は、金正恩氏の偶像化作業の一環として3代に渡って「父なる」という呼称を使用している。29歳に過ぎない金正恩氏に「父なる」という呼称は不自然だという評価が高まった場合、一時中断した後に適切な時を待つ可能性もある。

北メディアは昨年12月の金正日氏の死亡直後、金正恩氏に対し「もう一人の慈愛する父親」「本当の父親」などの修飾語を使っている。