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コロナ禍の鎖国政策で、海外で足止めを食らっていた北朝鮮国民の帰国が、先月16日から始まった。一方で、外国人の入国は外交官を除いては認められていない。外国人観光客の受け入れは2020年1月22日から中止されている。

しかし、北朝鮮旅行ツアーの申込みは始まっている。中国・北京にある、主に欧米からの旅行客を扱う北朝鮮専門の旅行会社、コリョツアーズは、11月14日から4泊5日の北京発のツアーを、775ユーロ(約12万2300円)で募集している。ただ、今年6月にも中国の旅行会社が募集を始めたものの、結局は催行されなかったようで、実際に始まってみないとわからない。

(参考記事:中国の旅行会社、6月の北朝鮮ツアー募集開始…受け入れ再開に懐疑的な見方も

もっとも今回は、北朝鮮国内にも観光客受け入れに向けた動きが見られる。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は、内閣が今月10日、咸鏡北道人民委員会(道庁)に対して、秋までに七宝山(チルボサン)など道内の観光地や、会寧(フェリョン)、茂山(ムサン)、穏城(オンソン)など国境沿いの地域を再整備するように指示を下したと伝えた。

「観光地を社会主義の面貌をそのまま伝える国際的リゾート地として、世界的レベルに再整備し、観光事業を行えるように準備せよ」とも指示した。特に紅葉が美しいことで知られる七宝山は、「国民すべてが紅葉を愛でつつ、文化施設も心から楽しめるように整備すべき」とした。

(参考記事:コロナで困窮する観光地・七宝山でホテル従業員が栄養失調に

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一方で内閣は、道内の国境沿いの地域に対して、来年から中国人の個人ツアーを受け入れられるように、中国の省、自治州など地方政府と協力して、観光業の発展のきっかけを作れとも強調し、そのための草案を今月末までに提出するように命じた。

これを受けて咸鏡北道当局は、一般的な入国ルートである新義州(シニジュ)を経ずに、道内を訪れるという条件で、中国の地方政府との協議に乗り出す準備を進めている。

北朝鮮を訪れる外国人ツアーとしては、新義州から入国して列車に乗るか、中国から直接航空便で平壌に到着し、市内観光を終えた後で、板門店(パンムンジョム)や妙香山(ミョヒャンサン)を訪れるというのが一般的だ。また、中国人観光客には、パスポートなしで参加できる新義州の日帰りツアーが人気だった。

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しかし、コロナ前にはこのルートを利用する外国人観光客があまりにも多すぎて、受け入れを制限するほどの事態となった。北朝鮮政府は「オーバーツーリズム」を避けるために、咸鏡北道や隣接する両江道(リャンガンド)からの観光ルートに力を入れようとしているようだ。

(参考記事:急増する外国人観光客に「キャパ限界」…北朝鮮が受け入れ制限

国際社会の経済制裁に抵触することなく、堂々と外貨稼ぎができる観光業にかける期待は非常に大きいものだろう。ただ、中国経済が失速し、コロナ前のように海外旅行を楽しむ人が減っていることを考えると、嬉しい悲鳴があがっていた頃を取り戻すのはそう簡単ではないかもしれない。

(参考記事:北朝鮮ツアー、北朝鮮旅行は今後どうなる…実は近くて普通に行けるおすすめ北朝鮮ツアー・北朝鮮旅行