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-平均的な若者は金正日政権をどう思っていますか?

“平壌の利口な男子は、大学生になればほとんど批判的です。けれども、金正日がどのように悪いのか分からない人がまだ多いです。人によって違います。男子学生は政治に関心が高く、女子学生は低いです。2004年に上映された芸術映画’クムジンガン’の最初で、’私たちの人民が首領様(金日成氏)にしっかりお仕えせず、天が天罰を下して首領様をお連れしたため、私たちが暮らすことができない’と言いました。その次に帝国主義の圧殺策動、アメリカの経済制裁で私たちが暮らすことができないと言いました”

-みんながそんな宣伝をまだそのまま信じるんですか?

“人によって違います。けれども、信じる人がまだ多いです。2004年に中国の胡錦濤が平壌に来た時、金正日は42年2月生まれ、胡錦濤は42年12月生まれで2人とも歳が同じなのに、‘私たちが将軍様にしっかりお仕えせず、将軍様が胡錦濤より老けた’と言う人もいました”

-住民たちは、韓国ではよい暮らしができて、中国が発展したという事実を、もうすべて知っているのではないですか?

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“すべて知っています。南朝鮮のドラマや映画はほとんど見ています。韓国の米や商品が市場で売られています。平壌の子供達は’韓国の筆入れを買ってほしい’と言います。学校の先生たちは’南朝鮮は暮らすことができない’という話を、これから誰もできません”

-それでは平壌の人々の認識も変わるのではないですか?

“政府が南朝鮮に対して幻想を持たないようにとずっと宣伝しています。太陽政策は、南朝鮮が’先軍政治で私たちを保護してほしい’と将軍様に(経済支援を)捧げるだけのものなので、南朝鮮に幻想を持たないようにという指示を下します。これは2000年以後相変わらずのことです”

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-それでは平壌の人々は自分の未来をどう考えながら暮らしていますか?

“多くの人が開放したら暮らせると思っています。けれども、’改革開放’という言葉は絶対に口にできません。政府は先軍政治できっとよく暮らせるようになる、経済大国を建設してよく暮らせるようになると言います。しかし、どのようにしてよく暮らせるようになるのかという話はありません。ただ、よく暮らせるようになると言います。平壌の人の考えはひたすら、お金をたくさん儲けようということです。平壌で商売をしない階層は、中央党の幹部、軍の幹部、保衛部、保安員の家族たちです。彼らはわいろでよく買います。残りは(夫婦の)2人のうち1人が商売をすれば米を食べられます”

-政府は’改革開放’にどのような態度を見せていますか?

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“中国は資本主義の’黄色い馬車’に乗って行くが、私たちは必ず’赤い馬車’に乗って発展しなければならないと言います”

-‘赤い馬車’はどのような馬車と言っていますか?

“先軍政治で強盛大国、経済大国になると言っています。中国式にしなくてもよい生活ができると言います”

-平壌の高位層の考えもそうですか? 高位層の子供たちはどんな話をしていますか。

“まず、金正日の考えに合わせて暮らして、また金正日が変われば新しい人にまた合わせて…。今は金正日に忠誠して、変われば新しい人に忠誠して、それでこそ生き残るという考え、お金を儲けなければならないという考えです”

-平壌以外の地方の人々の様子はどうですか?

“江原道や黄海道が一番生活が苦しいです。黄海道に農村支援に行きました。私たち大学生の1つの班は10人ですが、3人だけがトウモロコシを食べて7人はお腹をすかせていました。黄海道の穀物はすべて、中央(平壌)と軍が持って行きます。絶糧世帯が多いです。食べるものはトウモロコシだけで、たくさん盗んで暮らしています。いわし油とかせいソーダを交ぜて石鹸として使います。牛糞で火をおこします。服と靴は私たちが脱いであげて来なければなりません。黄海道に農村支援に行く時は、安い服を着て行きます。あげて来なければならないから…。あげて来なければ(住民たちが)盗んでも持って行きます”

-そのような暮らしに、黄海道の人々は黙っていますか?

“黄海道の農村の人々も、今では金正日の悪口を言います。農村は本当にむちゃくちゃです。開城は分かりません。開城の子供たちはなかなか会えません。新義州にはコネがある人も多くて、咸北道の清津などは中国があって(商売して)よい暮らしをしています。1万ドルあれば大金持ちだと言われます。黄海道や江原道は北朝鮮に脱出したくてもできません。20万ウォンあれば(わいろを与えて)国境を通ることができるのにお金がありません…”

-若い人たちは北朝鮮がどうなると思っていますか?

“希望がありません”

2007年12月…朝鮮半島運命の1ヶ月

北朝鮮の不正腐敗が旧共産圏の一般的な水準をはるかに越えたという事実が韓国で初めて知られたのは90年代初めだった。この頃、’党の幹部は堂々と、安全員(警察)は安全にわいろを飲んで… ‘どうのこうのという言葉が北朝鮮で出回っているという情報が国内で入手された。

それから15~17年が経った。この間、95年~97年には3百万人が飢え死にした。住民たちは生存のために市場を開拓し、党、軍、国家の機関の不正腐敗はどうしようもなく深まった。その不正腐敗は最高層の一部を除けば、北朝鮮経済の崩壊による生計型不正腐敗だった。北朝鮮の社会のどんな領域でも、不正腐敗や違法をしなくては生存しにくい状態、すなわち’不正腐敗のシステム化’が10年間で進んだ。今はこの’システム’の内部で葛藤が生じている。

例えば、中国と商売をする人は自分を保護してくれる防御幕として、よく知っている軍隊の高位の人を選択して、保安員(警察)が自分を違法だと言って取り締まろうとしたら、軍の高位の人を立てて退治するというやり方だ。もちろん、軍の高位の人にわいろを与え続ける。商売する人が増え、10年前よりわいろの金額もかなり高くなった。このようになれば、軍の高位層に腐敗が増えて、公安機関と葛藤が生ずる。また、武力を持った軍人がお金と人を持つようになれば、政権にとって危険要因になる可能性がある。最近、張成沢が公安機関を掌握する中央党行政部長に抜擢された背景も、公安機関に力を統一させようとする金正日の意図が伺える。張成沢は中央党の組職指導部の第1副部長だった時、保衛部と公安機関を担当した。

ところで、北朝鮮の不正腐敗は中国の’改革開放型不正腐敗’とは差がある。中国の改革開放の初期の不正腐敗は市場経済の持続的な拡大で、言わば’退路’が開かれていた。だから、まず経済が発展し、不正腐敗もそれに伴って発展(?)する様相を見せ、本格的な法的規制が始まった。

一方、今の北朝鮮は改革開放と市場の拡大が非常に不透明な状況だ。このような条件で市場を強力に統制して不正腐敗を取り締まれば、’生計型不正腐敗システム’の退路まで阻む可能性がある。

北朝鮮政権は12月1日から49歳以下の女性の商売を禁止するという厳しい市場の統制を始めた。非社会主義検閲団(俗称’非社グループ’)の活動も展開されている。非社グループの仕事は、市場経済の要素の浸透を阻むことだ。

脱北者のキムさんによれば、北朝鮮政府は’経済大国に向かう’と宣伝している。しかし、どのような方法で経済大国になるのか説明がない。

金正日政権の対内外政策に一貫性がないのは、昨日今日のことではない。対外的には、まるで開放に向かうようなジェスチャーを見せる。だが、実践に移す行動はとらない。そのパターンがもう10年以上続いた。

だが、今金正日政権が直面している内外的状況が、重要なターニングポイントに来ていることは間違いないだろう。対外的には核問題、内部的には北朝鮮の住民の意識の変化と生活の問題がかみ合っている。

北朝鮮の核錐趨竭閧などで、国際社会は2007年12月の平壌に注目している。韓国は12月19日に第17代大統領選挙がある。朝鮮半島は非常に注目されている。この12月を通過した後、朝鮮半島はどの方向に向かうようになるのか。本当に重要な運命の1ヶ月が私たちの目前にせまっている。