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デイリーNKの内部情報筋も普段とは違い緊張している。外部との通信が摘発された場合、厳罰が予想されるためだ。住民たちは下手をすれば自身に火の粉が降りかかりかねず、不安に思い統制に従っている。

このように金正恩氏が境界地域統制に力をそそぐのは、韓国など国際社会からの情報流入ルートを遮断するという意図以外にも、脱北ルートとして利用されてきたこの地域の世論が中、長期的に金正恩体制の潜在的危険要素として作動する可能性がある判断しているからだろう。

特に金正恩氏の偶像化と偉大性を本格強調しなければならないこの時期に、外部から金正恩氏の生い立ちに関する情報などが流入した場合、正統性に傷を付くかもしれない点が考慮されたと見られる。金正恩氏の実母は金正日氏の第3夫人の高ヨンヒ氏だ。

事実、北朝鮮当局は今年に入って「暴風軍団検閲団」を派遣するなど境界地域に対する取り締まりを強化してきた。脱北と密輸、麻薬など非社会主義現象を取り締まるという名目で住民に対する監視を強化した。これらの取り締まりは金正恩氏の直接指示によるものだ。