人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

[東京/ソウル 18日 ロイター] – 北朝鮮は18日午前、米国本土が射程に入る可能性がある大陸間弾道弾(ICBM)級の弾道ミサイルを発射した。日本政府によると、ミサイルは69分間飛行し、北海道西側の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。

岸田文雄首相は訪問先のタイのバンコクで会見し、「断じて容認できない」とした上で、北朝鮮に強く抗議したことを明らかにした。日米、日米韓で緊密に連携していくとした。船舶や航空機への被害は確認されていないという。

韓国の尹錫悦大統領は、北朝鮮のICBM発射を非難し、繰り返されるミサイル発射に国際社会と協調して対応すると表明。ソウルで行われたスペインのサンチェス首相との2国間会談後の共同記者会見で述べた。

また、尹大統領は国家安全保障会議(NSC)で、米日との安全保障協力強化を指示した。

今月3日にもICBM級とみられるミサイルが北朝鮮によって発射された。米国務省によると、今回は今年に入ってから8回目のICBM発射となる。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

18日は、ハリス米副大統領がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のためタイに滞在している。

梨花女子大学(ソウル)のリーフエリック・イーズリー教授は「北朝鮮は軍事的緊張をエスカレートさせ、米国の都市を核攻撃の危険にさらす能力があることを示唆することによって、自国に対する国際協力を混乱させようとしている」と述べた。

日本の防衛省によると、北朝鮮は午前10時14分ごろ、朝鮮半島西岸付近から東方向に向けて1発を発射。11時23分ごろに北海道渡島大島の西方約200キロのEEZ内に落下した。同省は飛行距離約1000キロ、最高高度約6000キロと分析し、意図的に高い角度で打つ「ロフテッド軌道」だったとみている。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

国家安全保障会議後に会見した浜田靖一防衛相は、「飛翔軌道に基づいて計算すれば、弾頭重量などによっては1万5000キロを超える射程となりうるとみられ、その場合、米国本土が射程に含まれることになる」と述べた。

北朝鮮が弾道ミサイルを発射するのは2日連続。前日は東海岸の元山付近から短距離弾道ミサイル1発を発射。発射の数時間前に北朝鮮の崔善姫外相は談話を発表し、13日の日米韓首脳会談を非難し、米国が日韓との安全保障協力を強化すれば北朝鮮の軍事的対応は「一層激しくなる」と表明した。