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北朝鮮の電力事情は極めて劣悪だ。比較的降水量が少ない気候を無視した、水力偏重の発電システム、電力インフラの不備など様々な原因が絡み合い、数十年来、北朝鮮国民を悩ませ続けている。

中国と国境を接する平安北道(ピョンアンブクト)の新義州(シニジュ)では、1ヶ月以上にわたりほぼ常時停電が続いている上に、断水まで発生し、市民生活に重大な影響を与えている。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

現地の情報筋によると、一般住民用の電気供給が滞りがちになったのは、9月初めのこと。

9月9日の共和国創建日(建国記念日)と今月10日の朝鮮労働党創建日には、朝と夜に1時間ずつ電気が供給され、9月の一般の日には、1日1時間弱ほど通電していた。

ところが、今月に入ってからは完全な停電となった。夜は完全に真っ暗闇となり、高層マンションに住む人は、水を汲み上げるポンプが止まったことで、地上まで汲みに行かざるを得ないこととなった。

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そんな中でも、金日成主席と金正日総書記の銅像は、明るく照らされている。銅像を照らす照明が消えることは、たとえ事故であったとしても、重大な政治問題とされるからだ。

そんなことはよく知っているはずの新義州市民だが、「わが国(北朝鮮)は世界が認める強大な国力を持った国であると宣伝しているが、電気がなくて真っ暗闇の中で暮らしているのにどこが世界が認める強大国なのか」と強い不満を口にしているとのことだ。

(参考記事:金日成像の照明が消えることが「大事件」となる北朝鮮

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停電と断水が続いているのは新義州だけではないようだ。

両江道(リャンガンド)の情報筋は、新義州と同じく中国との国境に接する恵山(ヘサン)で、停電と断水が続いていると伝えた。今月に入ってから、地域ごとに輪番停電のような状態になっているという。その点、新義州よりは若干マシなようだが、いつ電気が供給されるかわからないため、その時間を逃すまいと緊張が解けないとのことだ。

また、夜中に水道の栓を開けておいて、滴り落ちる水をひと晩かけてためるのだという。それすらも平屋でのみ可能なことで、マンションではできない。当然のことながら、市民の不満は高まっている。

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「過去に金日成主席は生活用水の重要性を強調して『わが国(北朝鮮)で水は共産主義だ』と言ったが、現指導部は住民の苦痛をわかっているのか。毎日のようにミサイルを撃って核強国だと自慢する当局の宣伝に接して、住民の間では体制に対する絶望感が大きくなっている」(情報筋)

情報筋は停電と断水の原因について、秋の収穫が行われている農村に電気を優先的に供給しているためだと説明した。

こうなれば、電力担当者にワイロを渡して、工場向けの電気を回してもらうか、ソーラーパネルで自家発電するしかないが、経済難の中、それも容易ではないだろう。

(参考記事:常に電力がひっ迫する北朝鮮、解決方法はワイロで電気横流し