「トゥエギバッ(個人が耕す小規模農地)で食べ物を自給する努力もせずに何をしていたのか」
「怠けているから貧しいのだ」
「働きたがらない連中に限って、党にやってきて物乞いをする」
それでもAは諦めず、最近収穫されたトウモロコシをいくらか分けて欲しいと懇願したが、里党書記は「うちも1日2回、粥をすすって生きてるんだ。今の時代に助けてやるやつがどこにいる。苦しいのは皆同じだ」と冷たく追い返した。
(参考記事:「住民は希望を失った」北朝鮮・高山地帯の深刻な食糧事情)
それでもAは、1ヶ月にわたって里党書記の家を訪ね、助けを求めた。そして今月1日の夜。Aは、窓越しに、里党書記の家族が肉の入ったスープやチゲなど、現在の地方の食糧事情からすると、非常に贅沢な食事をしているのを目撃してしまったのだった。
その様子に激怒した彼は、自宅に戻ってランプオイルとライターを持ち出し、里党書記の家に戻り、家族が寝静まるのを待ってから火を付けたのだった。
