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長年に渡って、深刻な電力不足に苦しめられている北朝鮮。その一因は、雨が少ない気候にもかかわらず、水力発電偏重の電力供給にこだわり続けたことにあるが、近年、自然再生エネルギーに注目するようになっている。

北朝鮮が中国に対してメガソーラーの建設を提案したと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

平壌市の幹部は、今月初頭にこのような提案がなされたと述べた。その具体的な内容とは、国境貿易が再開されれば、中国との国境に近い平安北道(ピョンアンブクト)の宣川(ソンチョン)、郭山(クァクサン)、塩州(ヨムジュ)にある魚介類の養殖場、合計5000ヘクタールを、中国企業に25億ドル(約3600億円)で貸与し、さらに平壌郊外の南浦(ナムポ)に、1日250万キロワットの発電量のメガソーラーを建設するというものだ。

話を持ちかけたのは、軍需産業を司る第2経済委員会で、詳細が記された書類は、中国の貿易業者を通じて投資家に手渡されたとのことだ。

平安北道の幹部によると、中央は海外からの投資の誘致に力を入れ、経済難を克服する様々な案を提示するよう、内閣の各省に指示を下した。その傘下にある貿易機関は、ロシアからの密輸入を進め、中国からも食糧の輸入を進めている。

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その中で最大のビッグプロジェクトが、上述の養殖場のレンタルとメガソーラー建設計画だ。中央は、第2経済委員会に限らず、一番に中国の投資を取り付けた機関に、このプロジェクトを任せることにしているという。

北朝鮮は2019年にも、平安北道の鉄山(チョルサン)のレアアース鉱山開発権を中国に貸し与え、その代償としてメガソーラーの建設を提案したが、中国側は、国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁違反になることから、投資の失敗を恐れ、計画は白紙に戻った。

そのことから、今回はレアアース鉱山ではなく、経済制裁に抵触しない養殖場を貸し与えるプランを立てたようだ。

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(参考記事:北朝鮮・羅先でメガソーラー計画始動も「メガ」にならない恐れ

いずれの情報筋も、今回の提案に対する中国側の反応は伝えていないが、建設に必要な部品が制裁で輸入できないと伝えている。

そもそも、北朝鮮への投資は、利益の国外持ち出しが順調に行われないなど、リスクが高い上に、北朝鮮産の海産物は制裁の禁輸品目になっていることもあり、話が進むかは非常に不透明だ。

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北朝鮮当局は、国内でもソーラーパネルの普及を進めており、国からの電気供給に見切りをつけ、自宅にソーラーパネルを設置して、電気を使う人が増えている。

(参考記事:北朝鮮が国民に「ソーラーパネル」を猛プッシュする理由