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北朝鮮の国営メディアの経済報道を見ると、次のような表現がよく見られる。以下は、朝鮮労働党機関紙・労働新聞の3月30日の記事だ。

セメント増産の成果如何が自分たちにかかっていることを知った前進坑、明堂坑の労働者、技術者が掘削設備の満稼働、満負荷を保障し、毎日の計画を120%以上達成した。

計画経済を採用している北朝鮮は、どの工場が何をどれほど生産するかを事細かく決めて、それを予定より早く、量も多めに達成されたことが称賛される。逆に達成できなければ、工場の幹部や現場の担当者が処罰される。そのことから、虚偽報告が横行していると指摘されている。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は、摘発された事例から、虚偽報告の実態について伝えている。

摘発されたのは、会寧(フェリョン)炭鉱機械工場だ。今年上半期の工業総生産計画を超過達成したと、朝鮮労働党会寧市委員会に報告した。

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ところが、新たにやってきた除隊軍官(将校)の計画課の担当者が、報告の過程で、「計画達成はまだまだなのに、なぜ党に超過達成したと報告するのか。おかしい」と漏らしたことがきっかけとなった。

通常なら、いつものことだと黙認していたことだろうが、この除隊軍官はそんな「お約束」を知らなかったのかもしれない。工場の朝鮮労働党委員会は「看過できない」として、朝鮮労働党会寧市委員会に報告。

現場でチェックしてみたところ、実際は3カ月さらに稼働しなければ達成できない数字であることが判明した。つまり、虚偽報告だ。そこから会寧市検察所と安全局(警察署)に伝わり、事件化されたという流れだ。

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先月中旬、検察所と安全局の主管で、工場の文化会館で公開裁判が開かれた。その場では「工場が計画を虚偽広告すれば、それで済むのではなく、炭鉱での生産に支障をきたす。このようなすべての段階を考えず、成果をごまかして報告したのは、(朝鮮労働)党と国家を騙す非常に重い問題」だと、工場側の問題を指摘。

報告と関連のある工場の技術発展副技師長、計画課長、生産課長が従業員集会で壇上に上げられ、入れ代わり立ち代わりに批判を受けた。見せしめのため、吊し上げにあったということだ。

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そして、「3人を司法の手に委ねる」との宣言がなされ、待機していた安全局の戒護員(看守)が3人に手錠をかけ、壇上から引きずり下ろして車に乗せて連行することで、公開裁判は終了した。その後、いかなる判決が下されたかについては、伝えられていない。

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また、今回の事案は朝鮮労働党咸鏡北道委員会にも報告され、道内のすべての経済部門の報告内容について再検討を10日間に渡って行われた。生真面目な一人の職員のせいで、咸鏡北道の工場、企業所全体が面倒なことになってしまったのだ。

国も嘘をつけば、一般人民も国に嘘をつき、そうやって社会が維持されているのが北朝鮮。バカ正直であることは、建前を崩す罪悪と言っても過言ではないだろう。

(参考記事:生真面目な北朝鮮労働者を転落の道へと追い込んだ経済難

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