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北朝鮮の信念の恒例行事と言えば、「堆肥戦闘」だ。使用する化学肥料が国内生産分だけではまかないきれないため、人糞を大量に集めた上で灰や家畜の糞を混ぜ、発酵させた上で畑に撒く堆肥を作るという、とてつもなく大変な作業だ。

このように糞は、貴重な資源として余すところなく使用されてきたが、その方針に変化が起きつつあるようだ。両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

(参考記事:北朝鮮の堆肥戦闘で繰り広げられる「汚泥」の争奪戦

両江道当局は、国家防疫規定に従い、家畜が多く飼育されている道内の郡に対して、住民に被害が発生することのないように、家畜の排泄物の管理規定を徹底的に守るよう指摘した。

甲山(カプサン)、普天(ポチョン)など一部の郡では、家畜の排泄物が正しく処理されずコロナ防疫の障害になっているとして、排泄物に灰を混ぜて豚に食べさせる行為を禁止し、もし与える場合には煮沸消毒を行い、それができるだけの薪がない場合には、個人単位での家畜の飼育を一時的に中止せよと強い警告を発した。

また、このような指示も出された。

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「豚や犬の排泄物を集めて、飼料用昆虫であるアメリカミズアブの養殖場に送る事業を当分の間中止せよ」

アブの一種であるアメリカミズアブだが、北朝鮮ではその幼虫を家畜や魚の餌として活用する技術が昨年開発され、各地で養殖が行われている。

国家科学院生物多様性研究所のチョ・ソングン副所長は、対外向け宣伝サイト「メアリ」でこの昆虫について次のように説明している。

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「アメリカミズアブは各種有機汚物を食べて育ち、この過程で多くのタンパク質と脂肪を体に蓄積するので、タンパク質の餌として利用することができ、畜産および養魚単位で実用的意義が大きい」

また、国営の朝鮮中央通信も昨年6月、「養魚の物質的技術的土台の強化に向けた活動が積極化」と題した記事で「青年斗団種魚事業所では、アメリカミズアブ生息場の能力を拡張し、えさの質を高められる飼料粉砕機を製作、完成した」と報じるなど、この昆虫の利用について何度も取り上げている。

そのアメリカミズアブの餌として家畜の糞が使われていたわけだが、使用中止命令を聞いた住民からは「排泄物を集めて送る事業は(朝鮮労働)党から命じられてしていたことで、しなくてもいいならしたくない」との声が上がり、面倒な作業から解放されたことを喜んでいるようだ。

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ただし、当局は「上層部からはアメリカミズアブの生産は党の畜産方針に従い行っているものなので、必ず行わなければならず、当分の間中止するに過ぎない」としている。

一方、家庭での家畜の飼育禁止について、情報筋は住民の反応に触れていないが、少なからぬ反発を生んでいることが考えられる。農家が現金収入を得られるのは、トゥエギバッ(個人が耕す小規模農地)で取れる作物や、自宅で飼育している家畜を市場で販売することくらい。今回の命令で、貴重な現金収入が絶たれてしまうことになる。

(参考記事:北朝鮮、農業政策で朝令暮改…収穫量にダメージ

なお、日本の厚生労働省は、犬や猫、ミンクなどが新型コロナウイルスに感染したとの報告があるが、牛、豚、鶏のような代表的な家畜に感染したという報告はないとしている。また、ミンクを除いては動物から人への関連事例は報告されていないものの、感染者や感染の疑いがある人は、動物への接触を避けるように呼びかけている。

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