北朝鮮外務省の報道官は2日、 北大西洋条約機構(NATO)が新たな「戦略概念」を採択したことに関連して、「米国と追随勢力が反朝鮮敵意を露骨にさらけ出した」と非難した。朝鮮中央通信の質問に答えた。
NATOは先月29日、マドリードで首脳会議を開催し、12年ぶりに新たな「戦略概念」を採択した。戦略概念は、ロシアを「直接の脅威」とし、中国が「深刻な挑戦」を突き付けていると指摘した。さらに、「イランと北朝鮮は核とミサイル開発を継続している」とし、「シリア、北朝鮮、ロシアはNATO非加盟国とともに、化学兵器の使用に依存してきた」と述べた。
報道官は、戦略概念に対して「われわれの自衛的な国防力強化措置に言い掛かりをつける敵対的な文句を明記した」と非難した。
また、「今回のNATO首脳会議を通じて米国が欧州の『軍事化』とアジア太平洋地域の『NATO化』を実現してロシアと中国を同時に抑止、包囲しようとする企図を追求しており、米・日・南朝鮮3角軍事同盟をその実現のための重要な手段としていることがより明白になった」と強調した。
さらに、「米国と追随勢力の無謀な軍事的策動によって欧州とアジア太平洋地域で核戦争が同時に勃発しかねない危険な状況が生じたし、国際平和と安全は冷戦終息以来、最も重大な危機に瀕するようになった」と指摘した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面そのうえで、「現在の情勢は、朝鮮半島と国際安保環境の急激な悪化推移に能動的に対処するための国家防衛力強化の切迫性を増している」と述べた。