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寸志。感謝の気持ちを込めたちょっとした贈り物や金銭を意味するが、韓国語で「チョンジ」と発音すると意味が異なる。学校の教師に対するワイロを指し、5月15日の教師の日に保護者が金品を担任教師に渡していた。

1990年代までは問題視されながらも広く行われていたが、徐々にタブー視されるようになり、不正請託および金品等授受の禁止に関する法律(キム・ヨンナン法)が2016年に施行されてからは、概ね姿を消した。ちなみに公立学校の教師の場合は収賄、私立学校の場合は背任となる。

社会の不正腐敗からの清潔度を示す腐敗認識指数の2021年のランキングを見ると、韓国は世界180カ国中32位。この10年で大幅に改善している。一方の北朝鮮は174位。2017年に最下位から抜け出したものの、依然として世界最悪レベルだ。

ワイロを受け取らなければ暮らしていけないほどの超薄給が解消されない限り、解決は困難だろうが、取り締まりが行われていないわけではない。

最近では、生徒に対して露骨にワイロの要求を行った高校教師が摘発されたと、咸鏡南道(ハムギョンナムド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

(参考記事:北朝鮮にはびこる贈収賄、一時改善もまた元通りに

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摘発されたのは、エリート校である咸興(ハムン)市第1高級中学校に務める40代教師のリ氏。北朝鮮では毎年3月8日の国際婦女節(国際女性デー)に、女性に花束や贈り物をする習慣がある。また、学校では小学校や初・高級中学校で児童、生徒がいくばくかのお金を集めて、教師に花束、服、靴などを贈る。

だがリ教員の場合、自らが生徒や保護者に要求したのだった。

リ教員は学級長や初級団体の委員長を呼びつけて、こんな話をした。

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「まもなく3.8節(国際女性デー)だが、先生に何をくれるのか」
「他のクラスでは1万北朝鮮ウォン(約180円)ずつ集めているそうだが、うちのクラスが負けたらどうする」

そして、生徒1人あたり5000北朝鮮ウォン(約90円)を支払うよう要求した。また、暮らし向きのよい家の生徒6人には、コメ5キロを自宅に届けさせた。金額に直すと15万北朝鮮ウォン(約2700円)、北朝鮮労働者の平均給与の約4年分の給料だが、4人家族の一般的な生活費半月分にも満たない。

ところが、保護者たちは黙っていなかった。「3.8節を名分にして、生徒たちに税金外の負担をさせた」と咸鏡南道教育部に訴えたのだ。税金外の負担は、金正恩総書記が今年1月の朝鮮労働党第8回大会の結語で、犯罪行為と規定した行為だ。

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(参考記事:「金正恩命令」があっさり無視される北朝鮮の深刻な現実

教育部はリ氏と校長を呼びつけて調査に乗り出し、リ氏に対して思想闘争会議を行うことを指示し、12日に実行された。これは自己批判をした上で、入れ代わり立ち代わり様々な人から批判を受ける「吊し上げ」だ。リ氏は現在、毎日教育部に出勤して、自己批判書を書かされているとのことだ。

情報筋は「暮らし向きがどれほど苦しかったら生徒に食糧や贈り物を要求しただろう」「今のように苦しい時期に保護者が支えなければ、教師は学校にも来れない」とリ氏に同情的で、「教師に配給を与えない当局に問題がある」「税金外の負担をさせたと教師を追及する前に、生活の問題から解決してやるべき」と指摘した。

(参考記事:餓死者発生も効果的な対策が立てられない北朝鮮

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