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かつて、地主からの搾取に苦しめられていた朝鮮の農民。北朝鮮の建国とともに、そんな苦しみからは解放されたはずだったが、今でも搾取が続けられている。収穫を終えた北朝鮮の協同農場には、国と軍が入れ替わり立ち替わりやって来てコメを奪っていくのだ。その現場を、米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)の複数の情報筋が伝えている。

穀倉地帯の黄海南道(ファンヘナムド)康翎(カンリョン)の情報筋は、郡内の協同農場は、今年の軍糧米(軍向けの食糧)の2回目の総和(ここではコメを納めることを指す)を控え、農民たちに対して「割り当てられた軍糧米の計画(ノルマ)を無条件で完遂しなければならない」とプレッシャーをかけつつ、思想教育を強化していると伝えた。

康翎郡の邑農場管理委員会は、作業班ごとに会議を開き、「自分は飢えてでも軍には食糧を捧げよう」「軍に食糧を送ってこそ国が強くなる、軍人がまともにご飯を食べられなければ国が危うくなる」という内容の思想教育を行っている。

それを聞いたほとんどの農民は強い拒否感を示している。自分たちが汗水たらして育てたコメを軍糧米として納めても、末端の兵士のもとには届かないことを知っているためだ。

農場から軍部隊への輸送過程での横流し、横領、中身の入れ替えなどが横行し、末端の兵士のもとには届かず、栄養失調に苦しむ者が少なくないのが現実だ。

(参考記事:結核や栄養失調で欠員3割…お粗末な北朝鮮軍の冬季訓練

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農民は、多少体調が悪くとも脱穀作業を行う現場に向かおうとする。監視の目を盗んで、作業服に縫い付けたポケットに穀物を入れて盗み出すためだ。ほとんどの穀物が国と軍に奪われてしまう上に、まともな分配が行われないので、そうでもしなければ、自分の食べるものが確保できず、借金も返せなくなる。

それを知っている農場幹部は、監視員を現場に派遣し、脱穀場にいる農民のポケットを探らせる。さもなくば、軍糧米の計画が達成できず、責任を問われるためだ。

(参考記事:軍と国家が一斉に農場を襲う、北朝鮮「食糧難」の末期症状

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康翎の北西にある苔灘(テタン)の情報筋も、郡内の協同農場で、軍糧米の2回目の総和が行われており、各農場は農民に対して軍糧米計画の完遂を強調していると伝えた。

これに対して農民の不満が高まっている。実際の収穫量と比べてノルマの量が過度に多く設定されているからだ。当局は、軍糧米を苔灘郡の邑協同農場から、郡の糧政事業所に運搬するに当たって、トラックや燃料の支援をしてくれないため、収穫した穀物を売ってその代金で確保するしかなく、それがノルマに上乗せされているのだ。

また、各軍部隊は、郡の糧政事業所に軍糧米を受け取りに来るが、運搬するトラックの燃料がないため、軍糧米をガソリンに変えるのだという。そこに横流しも加わり、軍部隊に到着するころには、当初の量の半分ほどになってしまうという。

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自分たちが丹精込めて作ったコメなのに、自分の手元に残るのはごくわずか。正直に供出したところでまともに軍部隊に届かず、栄養失調になった兵士が自宅に戻される現実に怒っているのだ。

「農場員の家族が食べる食糧も不足しているのに、軍に入隊した息子が栄養失調になって家に帰ってくるとは、憤らずにいられようか」(情報筋)

この地域では2012年、当局が、金正恩氏の「指導者デビュー」を祝う「どんちゃん騒ぎ」を数カ月にわたり続けるため、食糧を根こそぎ徴発したため、極度の食糧不足に陥り、多数の餓死者が発生する事態となった。その記憶が生々しく、コメの扱いには他の地域以上に敏感なのだろう。

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