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デイリーNKは最近、朝鮮労働党両江道(リャンガンド)委員会が今年7月初め、下部機関に配布した文書を入手した。「わが党の崇高な愛が宿る糧穀取り扱い事業をより責任を持って行おう」と題されたもので、国家が配給する穀物の窃盗や横流しに警告を発する内容だ。

資料の冒頭には「党と国家が当面した食糧危機を克服するために、国の事情がこのように苦しい中でも、多くの糧穀を放出し、人民に供給することについての重大措置を取った」と、食糧難を認め、その解消のために配給を行ったとするくだりがある。

金正恩総書記は7月、食糧難の深刻化を受けて、軍用の食糧である軍糧米を放出し、人民に配給するよう特別命令書を出したと伝えられている。

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資料は続けて、「党の愛が込められている糧穀取り扱い事業を請け負った一部のイルクン(幹部)たちと、勤労者たちの間で、糧穀を違法に処理したり、盗難、流出させたりといった非正常な現象が些細ではあるが起きている」と指摘した。

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そして、その実例を挙げている。両江道の豊西(プンソ)郡では、穀物の輸送を任されたイルクンが100キロあまりもの穀物を違法に奪って摘発された。また、恵山(ヘサン)市では、輸送途中の穀物250キロが盗まれる事件が起きたという。

相次ぐ盗難と横流しについて資料は「このような行為は意識的でも、無意識的でも党の尊厳高きイメージに泥を塗るもので、党と大衆を仲違いさせる反党的、反人民的行為」だと激しく批判。穀物の管理不行き届きや違法行為が見つかれば厳罰に処すとしている。

資料はまた、「すべてのイルクンと勤労者が助け合い統制して、目を光らせて通報する大衆的な闘争の雰囲気を打ち立てるべきだ。糧穀取り扱い事業で現れる非正常な現象については、些細なことであっても厳重な行為とみなし、戦時法で厳しく処罰することを心に刻み、糧穀取り扱い事業をより責任を持って行わなければならない」と強調。上述のような行為に対しては、平時の法より厳しい戦時法で裁くとしている。