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再開の兆しが見えていた北朝鮮と中国の貿易。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、先月17日に中国の丹東駅を出発した貨物列車が、平壌の西浦(ソポ)駅に向かったと報じた。また、駅には【丹東ー西浦】と書かれたサボ(行き先表示板)が掲げられた別の貨物列車が停車しているとも報じた。

しかし、多くの人の期待とは裏腹に、事は順調に進んでいないようだ。

(参考記事:平壌行きの「極秘の国際貨物列車」運行再開のウワサが急速に広がる

前述の貨物列車だが、デイリーNKの中国国内の情報筋によると、今月24日の時点でも丹東駅に停車したままだというのだ。

この列車は、北朝鮮当局が昨年1月末、コロナ対策として国境を封鎖し、貿易を停止する措置を取る直前に中国に到着したものだ。テントがかけられたまま、1年以上も停車していたが、先月になってテントを交換する作業が先月行われた。その際にサボが目撃されたことから、国際貨物列車の運行が再開されるのではないかという噂が広がったとのことだ。

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貿易のワック(取扱い枠)の申請受付、発行が先月完了し、新義州(シニジュ)税関が業務を再開するなど、貿易再開に向けた動きが各地で観測される中で浮上した噂だが、期待の大きさから独り歩きした可能性も考えられる。

中国での新型コロナウイルスの感染は抑えられているものの、インドなどでの感染拡大は収まっていない。遠く離れた西アフリカでのエボラ出血熱の流行で鎖国状態に入ったことがあるほど、感染症の流入を異常なほどに恐れる北朝鮮当局は、依然として貿易の本格的な再開には慎重なようだ。

(参考記事:国境付近で次々に捉えられる北朝鮮の貿易再開の兆し