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1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」に前後して、崩壊に追い込まれた北朝鮮の配給システム。一般国民がコメ一粒たりとも配給で得られず、自らの力で食料調達を強いられる中でも安全部(警察)や保衛部(秘密警察)など治安機関への配給は続けられていた。

だが、数年前から遅配や欠配が起きるようになり、昨年はまともな配給が行われなくなっていた。ところが先月末、1年分の配給が一気に行われた。コロナ対策としてストップさせられていた貿易が、一部で解禁されたことと関係している可能性がある。

しかし、事は「あっちが立てばこっちが立たず」だ。今度は、治安機関以上に配給のプライオリティが高い中央党(朝鮮労働党中央委員会)の幹部に対する配給が滞りだしたと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じている。

(参考記事:金正恩「拷問部隊」も動揺…北朝鮮 “飢餓の行軍” の末期症状

平壌市の幹部によると、6000人に達する中央党の幹部に対しては、毎週火曜日に白米、豚肉、鶏肉、海産物、食用油、卵、砂糖、化学調味料、石鹸などの配給が行われてきた。しかし先月から急に食用油、砂糖、化学調味料が配給リストから除外された。いずれも、輸入依存度が高く市場での価格の高騰が伝えられていたが、最近ようやく下落傾向に転じたものだ。

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この幹部は、「今回の配給一部停止で、日常生活に少なからず支障が出るだろう」と、その日暮らしを強いられている一般庶民からすると呆れて物が言えないような話をしている。配給一部停止の原因についてこの幹部は、インドなど世界各国でコロナの変異株が流行し、死者が急増したことを受けて、当局が一部再開に踏み切った輸入を再び制限しているようだと説明した。

遠く離れた西アフリカで2015年、エボラ出血熱が大流行したときですら、今回と同様の国境封鎖措置を取るほど、感染症の流行に敏感な北朝鮮である。インドでの感染者急増で、輸入を制限したことは充分に考えられる。

朝鮮中央テレビなど北朝鮮の国営メディアでは、世界各国で接種が進むコロナのワクチンについては一切言及せず、インドなど新規感染者、死者が急増している国のことを大きく伝えている。

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平壌市の別の幹部は、現在の食糧難を「史上最悪」と表現した。「苦難の行軍」の時期にも中央党の幹部には様々な物資が配給されていたのに、今回はそれが止まってしまうという前代未聞の状況で、「食糧難の深刻さを表している」とのことだ。

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