しかし情報筋によると、全国各地に建設された複合微生物工場のほとんどが生産を取りやめた。金正日総書記の指示があったため、仕方なく1年ほど生産を行ったが、後はうやむやになり、今では廃墟と化している。
この複合微生物というのは、有用微生物の発見者である琉球大学の比嘉照夫教授が名付けた一種の自然農法だ。つまりEU菌だ。一部の韓国メディアが北朝鮮のこのような農法を好意的に扱ったが、韓国でも注目を集めていたせいだ。
北朝鮮では90年代半ば、穀類生産が急減したが、金正日総書記は土壌の酸性化が原因だと指摘した。それに従い、農業科学院などは、焼いた土、刈っておいた夏草、堆肥、土、化学肥料を混ぜたものなどを畑に撒く方法を取り入れた生産運動を展開した。