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北朝鮮の金正恩総書記は2012年4月27日、党と内閣の幹部を前に「国土管理事業において革命的転換を引き起こそう」という演説を行い、10年以内に山林を元に戻すと宣言した。

北朝鮮では金正恩氏の祖父・金日成主席が進めた全国段々畑化計画により、山が次々に切り開かれ、段々畑が造成された。そのせいで山が保水力を失って自然災害が続発し、1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」の一因となった。そうして荒れ果てた山に緑を取り戻そうとする試みの一環として、近年は毎年3月2日の植樹節(みどりの日)のころに、大々的な植樹事業を展開している。

今年も、植樹関連の指示が下されたが、例年とは状況が違うようだ。

デイリーNKの内部情報筋によると、コロナの防疫規定を徹底的に守りつつ、既存の原則どおりに植樹を行えとの指示が、中央党(朝鮮労働党中央委員会)から各道の党委員会に、また、内閣から各道の人民委員会(道庁)に下された。

植樹節の午前には、単位(職場)ごとに植樹行事を行えとのことだが、例年と違うのは平壌と道庁所在地に限られ、それ以外の地域では行事は行うなという点だ。行事で人が集まることで、コロナ感染のリスクが高まることを恐れているようだ。また、行事を行う職場でもマスクを着用し、作業人員をリストアップした上で、1ヶ所に固まらず分散させて行うよう指示があったとのことだ。

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さらに、例年なら行事後に弁当を持ち寄って皆で食べる昼食会も行われるが、これも昨年に続いて禁止された。当局は「昨年、集まって食事をするなと言ったのに、大したことはないと、個人宅や作業班室で会食が行われたという報告があった」とし、会食は国家非常防疫体系と党の方針に反する反国家的、反党的行為と警告した。

つまり、会食すれば政治犯扱いするということだ。また、行事参加者が寄り道せずに帰宅したのか把握せよという別途の指示まで下されたとのことだ。

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一方、中央党は先月10日から5日間、植えた木が根を下ろしていない地域、木が全く生えていない地域を把握し、地図に表記して報告せよとの指示も下された。また、植樹事業を「以身作則」(身を持って模範を示す)しなければならないと、中央党から責任イルクン(幹部)を各道、市、郡に少なくとも1名ずつ派遣した。

責任イルクンに対して、毎年の植樹事業を疎かにしたり適当に済ませたりせず、(国家経済発展)5カ年計画の重要な事業とみなし、山林復旧がなされていないところを自らの目で確認し、対策を立てるように指示を下した。行政組織だけの事業ではなく、党として進める事業であることを示すためのものと見られている。

一方の内閣は、山林経営所でどの単位が何の苗木を何本受け取ってどこに植えるかという、細かい指示を下し、苗木の運搬を先月25日までに終えるよう指示を下した。

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山林経営所は、地域の土壌に合わせて生産した苗木を、個人耕作地を持つ一般住民にも無料で分け与えることとなった。また、4メートル間隔で苗木を植え、枯れた木があれば植え替えるよう指示を下した。無料化は、金正恩氏が今年1月の朝鮮労働党第8回大会で表明した、「税金外の負担」の禁止に基づく措置と思われるが、負担の軽減に経済難に苦しむ住民は胸をなでおろしている。

(参考記事:経済を最優先、核戦略では妥協せず…金正恩氏、党大会で結語

当局は、山林監督員が、ワイロを受け取り、苗木を植えない行為を見逃す不正を打破する目的で、監督員に植樹節から一定期間、担当区域を割り当てて、責任を持って監督させ、任された区域の植樹の有無、山林復旧状況を報告するよう指示を下し、報告と現状に乖離がある場合には処罰も辞さない方針を示している。監督員同士で相互監視を行わせて、不正行為を根絶しようとするものと思われる。

苗木を植えるフリをするだけで放置したり、植えたそばから木を引っこ抜いて捨てたり、新たに植え戻してあらたに植えたものとしてカウントしたりするなど、住民のサボタージュや、監督員の不正行為が頻発していた。

(参考記事:植えたそばから引っこ抜く…北朝鮮のお寒い植林事業

また、個人耕作地や墓地を強制収容して苗木を植えさせるなど、強引過ぎるやり方が住民の強い反発を呼んでいた。

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