北朝鮮国営の朝鮮中央通信は2日、日本人拉致問題をめぐり菅義偉首相が「妄言を並べ立てた」と非難する論評を配信した。
菅氏は先月21日の衆院本会議で、日本人拉致問題に関して「私自らが先頭に立ち、米国を含む関係国と緊密に連携しつつ全力を尽くす」と述べた。
論評はこれに対して「拉致問題はすでに逆戻りできないように解決済みのもので、これ以上論議する余地さえない」と強調した。
また、「日本はこれを政治的目的に悪用し、金儲けのテコに利用する一方、鉄面皮に『被害者』に装い、自分らが過去に働いた世界最大の国家的な拉致犯罪をはじめとする反人倫行為をあくまでも覆い隠そうとしている」と非難した。
そのうえで、「日本の反動層は、たわいない拉致問題に執着し続けながら愚かに振る舞うのではなく、わが人民に働いた天人共に激怒する反人倫犯罪から誠実に謝罪し、徹底的に賠償すべきである」と主張した。